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東レ 20秋冬スポーツ/質感・表面感で一工夫/19年度も増販・増収めざす

2019年05月29日(Wed曜日) 午後4時35分

 東レのスポーツ・衣料資材事業部はスポーツ素材の20秋冬で、スポーツだけでなくビジネス、ファッションまでを幅広くカバーする快適素材群を重点的に投入する。ブランド力のあるアパレル、輸出市場へのアプローチを強化し、2019年度(20年3月期)も増収・増販を計画する。

 同社によると、20秋冬に向けたスポーツ素材の商談では、「これまでとは異なる質感、表面感を求める顧客からの声が強まっている」(鈴木一弘スポーツ・衣料資材事業部長)。

 このため、快適ストレッチ「プライムフレックス」にはカチオン可染糸をミックスし杢(もく)調の表面感を持たせたタイプを、保温・耐摩耗性ニット「かるいし」には短繊維や再生ポリエステルをミックスしたタイプを、軽量極薄織物「エアータスティック」にはシャンブレー調や膨らみ感を強調したタイプをそれぞれ加えるなどして商品ラインを充実させた。

 ダウンウエア向けに展開するエアータスティックでは、軽さ、薄さを求めるニーズに対応し、6デシテックス(T)や8Tによる極薄織物もラインアップ。

 中空率を約60%に引き上げたC型断面のポリエステル「エアリーサムロン」も新たに開発した。中空率20~30%の中空糸に比べ約30%軽く、2倍の保温性が得られると言う。

 環境配慮型素材による企画提案にも力を入れ、環境低負荷と撥水(はっすい)性能とを両立させた耐久撥水素材「ナノスリットナイロン」を開発。今年で販売40周年を迎えた透湿防水「エントラント」などで打ち出す。このほど東西で開いた20秋冬向けのスポーツ素材展では、「出展素材のほぼ半分をエコ素材とのミックスで開発した」。

 強化してきたスポーツ用高機能素材によるビジネス、ファッション両分野の開拓は順調に進んでいると言う。19年度もプライムフレックスのニット、高通気・軽量「ドットエア」の織物を売り込んでいき、ジャケットやパンツ、カジュアル・ビジネスシャツ向けの販売を伸ばす。

 18年度は原燃料高騰などの影響を受けたもののコストダウンやロス削減の強化などで、増販・増収増益を確保したと言い、19年度も業績拡大を計画する。