香港I.T/米中貿易摩擦が下期の小売市場に悪影響

2019年05月31日(Fri曜日) 午後4時45分

 香港のアパレル小売大手I.TのIR・企業融資部門の責任者、方衛斌氏は24日、米中貿易摩擦が下半期(7~12月)の小売市場に悪影響を与えるとの見方を示した。香港・マカオ市場では下半期の既存店売上高がマイナスに落ち込むとみているが、影響緩和に向けて、経営効率と売り上げをそれぞれ高めるよう取り組む考えだ。「香港経済日報」が伝えた。

 一方、同社が米国に持つ店舗は少なく、貿易摩擦が同社全体に与える影響は限定的とも指摘。昨年末に出資したスウェーデンのファッションブランド、「アクネ ストゥディオズ」が今後の売り上げを押し上げると見通した。

 香港の今年の店舗賃料は上昇に向かうとの見方。店舗の新設や閉鎖を慎重に行う考えを示した。

 中国本土市場では今後も店舗を開設する都市を増やし、一級都市(沿海部の大都市)や二級都市(地方大都市)の大部分をカバーする方針。貿易摩擦が同社の本土戦略にも響くとみているが、堅調な内需が消費を刺激すると期待した。

〈19年本決算は3%増益〉

 I.Tが24日発表した2019年2月期本決算は、純利益が前年比2・8%増の4億4414万香港ドルとなった。

 売上高は5・4%増の88億3215万香港ドル。市場別に売上高を見ると、香港・マカオ市場は3%増の34億2480万香港ドルとなった。売上高全体の38・8%を占めた。うち小売業務は2・5%の増収。既存店売上高は2・4%増え、前年の0・9%減から増収に戻した。売り場面積は3・4%減らした。

 本土市場の売上高は5・2%増の41億2260万香港ドルで、売上高全体に占める割合は46・7%。小売業務は6・4%の増収となった。売り場面積が8・3%増え、既存店売上高は1・7%増加した。

 日本・米国市場の売上高は14・6%増の11億5270万香港ドル。売上高全体に占める割合は13%となり、前年から1ポイント拡大した。小売業務は11・5%の増収。傘下のアパレルブランド「ア・ベイシング・エイプ」が好調だった。

〔NNA〕