島精機製作所/個別大量生産の提案加速/中国に新システム先行投入

2019年06月04日(Tue曜日) 午前11時44分

 【上海支局】島精機製作所は、「ホールガーメント」横編み機を核としたマスカスタマイゼーション(個別大量生産)の仕組みを他国に先駆け中国に投入した。日本と中国内販向けのセーターを展開する上海信諾グループが先月28日に開業した染工場に、マスカスタマイゼーションの新たな仕組みを導入。今後内需向けを手掛ける顧客への提案を加速していく。

 新たな仕組みは、ホールガーメントの製品染めのニット製品を、ネット通販などを通じオーダーメードで提供するもの。製品染めのため、豊富なカラーを展開できるほか、胸囲などホールガーメントならではの調整ができる。島精機がリテーラーと工場の間に入り、ホールガーメント横編み機やシステムを提供する。

 この仕組みは、6月にスペイン・バルセロナで開催される国際繊維機械見本市「ITMA2019」で正式発表する。無駄をなくすサステイナブル(持続可能な)仕組みとして売り込みを図っていく。

 同社の内販は18年、伸び悩んだ。17年の急成長の反動のほか、景気低迷の影響も受けたもよう。これまで好調だったシューアッパー編み機は、ローカルメーカーが参入したことで苦戦した。

 一方、内需市場は従来の価格一辺倒から質を重視する傾向が強まり、「良い物なら(価格が多少高くても)買う時代になっている」(梅田郁人専務)。こうした中、ホールガーメント横編み機や成型編み機「SVR」の「SP」シリーズなど、他社がまねできない機械が売れている。顧客の多くが高付加価値化を図るため、「(汎用的な機械から)当社の機械に入れ替えている」(同)と言う。

 そのため、今後は質重視の傾向がより強い中高級ゾーンの顧客に絞り込み、個別大量生産の仕組みとホールガーメント横編み機などの機械を提案していく。