伊藤忠商事/ベトナムに開発センター/素材・縫製の最適連携追求

2019年06月07日(Fri曜日) 午前11時6分

 伊藤忠商事繊維カンパニーのベトナム拠点であるプロミネント〈ベトナム〉は4月、ホーチミンの事務所内に「アセアンR&Dセンター」を開設した。ASEAN地域で最大の縫製能力を持つベトナムでグループが目指す「主導権を持った原料起点のバリューチェーンの構築」の受け皿になる。

 センターには(1)提案マップなどを作成するデザイン機能(2)提携工場を活用した素材開発機能(3)製品サンプル作成機能(4)工場の最適組み合わせを提案するコーディネート機能――の四つを持たせる。センター長を兼ねる柿仲修平テキスタイルチーム長は、「ASEAN各地に持つ素材・製品の生産機能をより有機的に連携させ、最適のサプライチェーンを顧客に提供していきたい」と話す。

 伊藤忠はこの間、再生ポリエステル製造技術を持つ日本環境設計への出資、フィンランドでのセルロース繊維合弁工場の設立、米ライクラ社への出資などファイバー分野へ積極投資を行っている。

 世界の大手小売りへ最終製品で供給するのが目的だが、そのためには中間に位置するテキスタイルと縫製が鍵になる。自社工場を持たない伊藤忠は、ASEAN各地の川上・川中メーカーや民間筆頭株主であるベトナム最大の繊維グループ、ビナテックスなどとの協業を通じて供給網を構築し、欧米などの自社販売拠点との連動で主導権を握る考えだ。