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旭化成 ベンリーゼ事業/米国市場の開拓強化/中計で2桁%の拡大めざす

2019年06月10日(Mon曜日) 午後3時33分

 旭化成は、キュプラ長繊維不織布「ベンリーゼ」でフェースマスク向けの拡販に力を入れ2019年度(20年3月期)も増収増益を計画する。主力市場の中国以外を開拓するための取り組みを改めて強化するとともに、フェースマスク、工業用ワイパー、メディカルに続く第4の柱用途の構築を急ぐ。

 同社はベンリーゼで、それまでの年産4千トンを5500トン体制に増設し17年2月に稼働を開始。それ以降、フル生産を維持している。全体の50%をフェースマスクに、25%ずつを工業用ワイパー「ベンコット」とメディカル「ハイゼガーゼ」向けに販売。18年度も増収増益を達成した。

 19年度は、米中貿易摩擦の影響や中国内需の減速などに懸念を示すものの、引き続き増収増益を計画する。同社は4月に中期3カ年計画をスタート。ベンリーゼでは「3年かけて2桁%の事業拡大を目指したい」(山下浩一ベンリーゼ営業部長)と言う。

 主力のフェースマスクはその多くを中国市場に依存しており、各国で行われる化粧品関連の展示会への出展を通じ中国以外の市場開拓に力を入れてきた。

 19年度は中国・上海でアピールしたほか、中東のドバイや米国ニューヨークでの展示会に初出展。今回は特に「米国での市場性を確認できた」と話す。

 昨年6月、米国市場開拓のため駐在員を1人派遣。市場調査から着手し、ワイパー、メディカルも含めて新規販路の開拓に力を入れていく。

 ベンリーゼの持つ生分解性などサステイナブル(持続可能な)物性を訴求し第4の用途開拓につなげたいとし、マイクロプラスチック問題の解消につながる商材の開発に意欲を示す。

 既存用途向けでも新規商材の開発を改めて強化し、後加工によるバリエーション化、密着性や拭き取り性能のより高い原反の開発に取り組んでいる。