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三陽商会/購買過程の「見える化」実現/今後はAIで需要予測も

2019年06月14日(Fri曜日) 午後1時14分

 三陽商会は12日、昨年10月に業務提携したABEJA(東京都港区)とのテクノロジー活用について、購買データの一元管理やAI(人工知能)導入によるデータの応用といった具体的な成果を明らかにした。多様化した購買プロセスへのアプローチ方法など、実例を交えて発表した。

 セレクト業態「ラブレス」の都心店と郊外店を比較する中で、接客率と売り上げの相関関係や人件費の配分について“見える化”を実現。アパレル企業で定説となっていた賃借テナントにおける人員配置や購買動向を覆すような検証結果も披露した。

 さらに、テストケースとして、15台の顔を認識しない赤外線カメラを某店内に配置し、来店者のショップでの回遊状況や商品を選ぶ際の細かい動きについてもデータを蓄積していると言う。

 ABEJAの丸田絃心カスタマーサクセス責任者は、「個人情報の提供は、利便性を求めることの裏返しでもある。日本は個人情報の管理についてセンシティブな面もあるが、いずれ利便性を求める時期が来る」と展望を話した。

 三陽商会では、店内レイアウトの最適化と接客キャパシティーの最大化をリアル店舗で実践。顧客データを活用しながら、今後は商品の需要予測を稼働させる考え。大手アパレルでは、依然として「前年踏襲型MD」が主流を占めるものの、丸田氏は「購買データを蓄積しながらファッショントレンドを盛り込むと、将来的にはAIで売れるモノを予測できる」と意気込む。付随して、同社バリューチェーンの改革にも取り組む。