ごえんぼう

2019年06月18日(Tue曜日)

 26年ぶりにベトナムを訪れた。ホーチミンの街並みにかつての面影はない。ドイモイ(刷新)政策でGDPは20倍近くまで成長を遂げた▼外資を呼び込み、原材料を輸入して作った製品を輸出して外貨を稼ぐのが基本のパターン。最大の投資国は韓国で、輸出先は米国である。その典型がサムスン。同社のスマホだけで全輸出額の約2割を占める。ベトナム在留邦人は約1万7千人だが、韓国人は10万人を超える▼1975年に勝利で終えた戦争をベトナムでは抗米救国戦争と呼ぶ。ホーチミンの中心部にある戦争証跡博物館には、戦禍の史実を風化させまいとする国の強い意志が感じられる。主敵の米軍とともに派兵し、民間人にも暴虐の限りを尽くしたのが韓国だった▼戦後、両国との親密な経済関係がなければ、ここまでの成長はありえなかっただろう。過去の遺恨を引きずらない未来志向がベトナムの強みなのかも知れない。