産地の7~9月を読む①

2019年07月01日(Mon曜日)

大阪南部 久しぶりのトーンダウン

 受注数量という点ではここ数年堅調な推移が続いていた大阪南部綿織物産地。しかしここに来て情勢が変わりつつある。カジュアル用途にもユニフォーム用途にも往時の勢いはなく、トーンダウンの様相という。

 ある織布工場によると、「5月から急激に失速感が漂い出した」。特にカジュアル用途の受注が苦戦しており、受注があっても小口化が顕著という。

 綿織物産地である大阪南部の織布工場は通常、4月から8月までが閑散期で、その間は秋冬向けがメイン。仕事が元々少ないところが、今年はさらに減った。

 「明確な理由が分からないので余計に気持ち悪い」との声も出ているが、推測されるのは、18秋冬の店頭が極度に不振だったために在庫がかさんでいることか。同地域の生地倉庫にある生地の数も例年になくパンパンという。それだけ産地への発注がない。

 もう一方の柱であるユニフォームは東京五輪・パラリンピックを控えて好調な受注が続いていたが、こちらもやや失速気味。「開催が近づき、五輪特需も出尽くしたのではないか」との推測が出ている。

 最大手の池藤織布(大阪府貝塚市)はさすがに7~9月も織布スペースを埋めている。しかし繁忙期となる9月以降は不透明感が強いという。産地各所で「カジュアル、ユニフォーム以外の開拓が必要」との声が強まっている。

 7~9月の主要産地景況を追う。