産地の7~9月を読む⑤

2019年07月05日(Fri曜日)

遠州 市況悪化で発注側注文控える

 遠州産地の7~9月の生産は厳しい見通しだ。端境期のため受注量は元々少ないが、市況の悪化などから例年に増して良くない。20春夏物の生産が始まる10月以降はさまざまな外的要因が指摘されており、産地では不透明感が漂う。

 産地の関係者によると、19秋冬物を生産する4~6月は、4月にはそれなりの受注があったものの、5月の連休明けから下降し始め、6月に入ると生産は既に終わったような状態だった。昨年は尾州で生産スペースが不足し、一部の仕事が遠州にも流れたことがあったが今年はそれもなかった。

 早めに生産が切り上がったことに加え、店頭販売の不調も見られるため、7~9月の見通しは良くない。産地関係者は「秋冬物の販売が良くなかったので、アパレルから物を作らないという雰囲気を感じる」と述べ、発注者側が注文を控えていると予測する。

 そういった厳しい状況の中でも、自販を手掛ける織布企業は好調。古橋織布(浜松市)は中小のアパレルなどを主要な顧客に持ち、小ロットながらも年間安定した受注を得る。それは端境期でも変わらず、同社は春夏向けより秋冬向けのウエートの方が高い。

 今後は、来春夏の生産に入る10月以降がどうなるかが焦点。ただ、それも「天候や消費増税といった要因に大きく左右される」(産地関係者)ことから不透明な状況は続きそうだ。