産地の7~9月を読む⑥

2019年07月08日(Mon曜日)

桐生 先行きは例年以上に不透明

 群馬県桐生産地は、厳しさから脱しきれていない。「昨年並みの受注が確保できている」と話す織布企業も存在するが、全般的にはゴールデンウイークを境に動きが鈍くなり、多くの企業が「5、6月は落ち込んだ」と声をそろえる。7月以降も先行きの読めない状況が続きそうな気配だ。

 桐生は洋装や和装、インテリア、刺しゅう、資材関連など業態が広く、一概には言えないものの、全体として盛り上がりを欠く。

 桐生織物協同組合の統計でも、2018年の総生産額が前年比5・4%の減少だった。内需広幅は3・2%減にとどまったが、小幅織物が8・0%減となるなど、和装の苦戦が目立った。

 ただ、自動車関連など順調な分野もあり、刺しゅうも底堅いといわれている。縫製もオーダーが安定しているようだ。広幅で比較的堅調な動きを見せている織布企業は、「婦人服地を中心としているが、輸出や紳士服地など幅広い生地を生産していることが奏功している」と分析する。

 7月以降については「通常は9月ぐらいから20春物のオーダーが見えてくるが、10月の消費税増税の影響が出てくる可能性がある。例年以上に先行きは不透明」という声が聞こえる。

 厳しい状況が続く見通しだが、各社は前向きだ。「合同展の桐生テキスタイルプロモーションショーへの出展で新規顧客が増えている。情報の発信を続けることは重要」と話す生地商社もある。