産地の7~9月を読む⑦

2019年07月09日(Tue曜日)

富士吉田など 裏地で新たな課題も浮上

 山梨県富士吉田や西桂の織布企業は、多くが厳しい局面に立たされている。裏地を主力とする企業はスーツ需要の低迷が響き、ネクタイ地生産はクールビズに伴う市場縮小の直撃を受ける。インテリア関連や傘地なども勢いを欠き、7月以降についても先行きははっきりしない。ただ、海外販路の開拓など、前向きな動きも目立つ。

 裏地はビジネススーツ需要の低迷が大きく影響している。袖裏地を生産する企業は「オーダーメード用のジャカード裏地は比較的動いているようだが、ドビーは苦戦が続く。産地の裏地生産はドビーがメインのため、全体の生産量は落ち込んでいる」と話す。

 裏地では別の課題も浮上している。「1カ月ほど前から、安心・安全に関連する認証取得が求められるようになった。織布企業個別にという話ではないものの、生地問屋が対応に追われている。柄ごとに取得が要求されるため煩雑で、認証取得待ちで出荷ができない状況が起こりかねない」と危惧する。

 ネクタイは、自社ブランドの展開などが進むが、全体を支えるほどの力強さはない。そのほかでは、インテリアは5、6月の動きが鈍かったが、7月に入って注文が出てきた。業務用座布団地は綿・麻使いの夏用生地で引き合いがあるもよう。

 厳しい状況ではあるが、販路開拓へ積極的な姿勢を見せる。9日にイタリア・ミラノで開幕する「ミラノ・ウニカ」に3社が出展。9月には米・ニューヨークの「D&A(デザイナーズアンドエージェンツ)」に数社が参加を予定する。