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この人に聞く/オンワード商事 社長 田村 保治 氏/物流の効率化を進める

2019年07月10日(Wed曜日) 午後4時28分

 ユニフォームの別注を手掛けるオンワード商事は、物流の効率化を進める。海外工場で生産したユニフォームを、港に着いた段階で顧客に直送する取り組みも始める。商況や市場の展望を田村保治社長に聞いた。

  ――2018年3月に社長に就任されて1年余りです。どのような施策に取り組まれていますか。

 着用者の生活に潤いと彩りを提供するおしゃれな世界を、別注のユニフォームにいかにして落とし込むかということに注力しています。オンワード樫山の商事部門を継承する形で当社が発足して今年で12年目です。営業、企画生産、品質管理を全て内製化している強みに磨きをかけます。

 上海に現地法人を置き、中国の日系企業への内販をしていますが、さらに拡大したいと思っています。

  ――19年2月期のユニフォームの商況はいかがでしたか。

 年間を通じて当初の計画をクリアできました。9月からの下半期の商戦では、目立つ大型物件はありませんでしたが、受注の確率を着実に上げ、計画以上の実績を残すことができました。

 20年2月期の上半期は、飲食業を中心としたサービスウエアが堅調です。東京五輪・パラリンピックに向けて、外食産業や化粧品、警備、タクシー乗務員などの別注の引き合いが多い。メディカルウエアは、カタログを刷新しました。新商品の引き合いが好調で、年末から来年春の納品に期待しています。

  ――物流費高騰への対応が課題になっています。

 秋冬の物件から、生産国の中国やベトナム、ミャンマーからの出荷段階で、送り先を分けて日本に運びます。港から顧客に送り、時間短縮につなげます。手作業の部分も改善しようとしていて、できるだけ早く、デジタル化を進めていきます。

 サプライチェーンの透明性も高めます。一般社団法人日本アパレルクオリティセンターと一緒に18年から、各工場の品質や従業員の働き方といったCSRの監査も行い、従業員の残業代の不払いがないか、寮の生活環境が整っているかなどを確認しています。

  ――10月の消費増税の影響はあるとお考えですか。

 駆け込み需要はあると思います。秋冬の衣替えは一般的に10月1日からなので、顧客の企業が9月にまとめて発注する可能性もあります。今年の初めから顧客へのヒアリングを行い、早めの準備を進めてきました。

  ――東京五輪・パラリンピックが終わった後のユニフォーム市場をどう展望しますか。

 インバウンド景気は少し落ち着くのではと想定しています。企業は、環境に配慮したユニフォームを求めています。雇用形態も多様化していて、要望もさまざまです。今後も着用者のニーズに合った、高品質なユニフォーム作りに専念します。