八木通商〈上海〉/環境素材の対米販売本格化/中国での先行開発が奏功

2019年07月10日(Wed曜日) 午後5時2分

 【上海支局】八木通商〈上海〉が、中国で生産するリサイクル合繊生地の対米販売を本格化した。欧米での環境配慮型素材へのニーズ拡大を予想し、2018年から準備を進めてきたことが奏功している。対米販売がけん引し、今年前半の繊維事業は堅調を維持する。

 米国向けはここ数年、既存顧客の大手カジュアルブランドの業績が振るわない影響を受け、苦戦していた。そうした中で、今年は環境素材を武器に新規開拓で成果を上げている。

 環境素材への関心は「米国のファッションアパレルが先行している。特に西海岸のブランドの関心が高くなっている」と竹原正治董事長は話す。

 こうしたサステイナブル(持続可能な)トレンドをいち早くキャッチし、18年初めから中国での独自ルートを生かし、環境素材の開発に乗り出した。「今の目玉商品はリサイクルの合繊生地。今後環境素材をもっと増やし、新しいマーケットを開拓していきたい」(竹原董事長)と言う。

 米国向けは、顧客が指定する中国やASEAN地域の縫製工場に生地を収めている。そのため、米中貿易戦争の影響はない。

 同社の繊維事業は、上海での自社縫製工場(従業員約200人)と素材調達力を強みに、欧米向けの生地と製品のセット販売をメインに展開する。主要顧客は百貨店を主な販路とするドイツ系の高級レディースブランドで、こちらは今年前半、前年並みを維持。こうした欧州ブランドへの環境素材の提案も準備している。