産地の7~9月を読む⑩

2019年07月12日(Fri曜日)

今治・泉州タオル 後半の好材料見当たらず

 大阪タオル工業組合のまとめによると、大阪・泉州タオル産地の1~5月タオル生産量は2893㌧で、前年同期比8・3%減だった。

 組合員数が4月以降1社減り84社となったが、それを差し引いても4月生産量は前年同月比12・9%減の633㌧、5月が19・6%減の466㌧と減少幅が広がった。

 ただ、5月は例年にない長さの大型連休があり、産地内のタオルメーカー、染色加工業などの操業日数が減った影響も大きかったようだ。産地内では6月にはある程度、減少幅は改善するとみられる。

 もっとも、白タオル、カラータオルともに生産量は弱含みで推移している。消費増税に伴う駆け込み受注の兆しも現時点で表れておらず、今年の後半以降に受託量が改善する好材料は見つからない状態だ。

 今治タオル産地では、産地内のタオル製造量の目安とされる1~5月綿糸受渡数量(今治糸友会調べ)が、前年同期比で0・8%増となっている。

 複数のタオルメーカーから受注量の底堅さを指摘する声が聞かれる一方で、ノベルティーやコンサート用途などの“一発物”で大きな受注を得たか否かによって、好不調の差が色濃くなっているようだ。

 今年後半に向けても、このような別注案件を獲得できるかどうかは不透明で、総じて「読みにくい」との指摘が目立つ。

 これに加え、6月下旬、NHKのテレビ番組で、同産地内で縫製に携わる外国人技能実習生が厳しい労働環境にあるとする内容が取り上げられた。

 今治タオル工業組合を中心に問題点への対応、改善に着手しているが、同産地内では、「想像以上の逆風」との声も既にあり、受注への影響が懸念されている。

(おわり)