ニイハオ!/伊藤忠繊維貿易〈中国〉の総経理に就いた辻 貴由 氏/存在感あるビジネスの構築へ

2019年07月12日(Fri曜日) 午後1時39分

 伊藤忠繊維貿易〈中国〉(略称ITS)には現在、16人の駐在員がいるが、うち辻氏を含む7人が今年4月に着任したばかりのメンバー。7人の着任後、「次世代ビジネス部門」も新設した。人も組織も一新した新体制で「中国で存在感のあるビジネスを構築し、日本の若手社員からITSで働きたいと思われるようにしたい」と話す。

 海外勤務を希望し、伊藤忠商事に入社。2年後の95年、台湾で中国語の語学研修を受け、96年に上海のグループ拠点で実務研修を受ける。「実務研修では、華東地区の工場をナショナルスタッフと回り、生産について勉強しながら、中国語も磨いた」と言う。

 2002年からは伊藤忠グループの縫製会社、天津華達に出向。同社が生産するユニフォームの華東地区での内販を担当し、日系工場を中心に開拓を進めた。ほぼゼロだった売り上げを、3年間で全体の3割にまで拡大する。

 11年、伊藤忠は山東如意科技集団に出資する。その第1陣出向者6人のうちの1人に選ばれた。ミッションは伊藤忠と如意のトレードを増やすこと。如意が生産するウールや綿、デニムの生地を伊藤忠グループに提案し、特にユニフォーム向け生地で成果を上げた。「中国企業のスピード感を肌で感じることができた。販売だけでなく、内部統制など管理についての伊藤忠のノウハウを吸収しようと、当時の如意は必死だった」と振り返る。

 続いてITSに移り、北京を拠点に現地企業へのサービスユニフォームの内販や、地場インナー、アウトドアブランド向けの生地と製品の販売に取り組んだ。

 今回の中国駐在は、16年以来3年ぶり、4回目。この20年で中国は大きく様変わりし、地場企業も力を付けている。この変化に対応するため、次世代ビジネス部門が横串となり、「新しい事業案件の可能性を積極的に探っていく」。(上海支局)

 つじ・たかよし 1993年阪大・法卒、伊藤忠商事入社。ユニフォームの生産販売部門を経て95年台湾で中国語研修、96年上海のグループ拠点で実務研修。2002~05年天津華達出向。11~15年山東如意科技集団出向、15、16年伊藤忠繊維貿易〈中国〉(略称ITS)北京・青島分公司総経理。16年ファッションアパレル第一部機能衣料課長、17年ユニコ出向(取締役)。19年4月から現職。49歳。趣味は読書で、経済書から歴史物まで幅広く読む。