2019年夏季総合Ⅰ

2019年07月22日(Mon曜日)

「発展への萌芽」

 少子高齢化の進行により、日本の生産年齢人口は1995年をピークに減少に転じ、総人口も2008年をピークに減少している。ところが90年時点で20億点だった日本市場への衣料品供給量はほぼ一本調子で増え、13年には41億点となった。その後はさすがに減少傾向で推移しているが、それでも37億点台(17年)と高水準であることに変わりはない。

 明らかに作り過ぎである。当然ながら、その多くは処分される。一説によると、日本で販売される衣料品のうち、プロパー価格で売れるのは4~6割程度。残りは割引販売されるか廃棄される。このようなビジネス・モデルを長年続けてきたことが、既存のアパレル業界疲弊の最大の原因だろう。

 アパレル業界の疲弊は、日本の繊維産業全体にも大きな影を落としてきた。しかし、新たな発展の道を模索する動きも強まっている。今回の「夏季総合特集」では、「発展への萌芽」をテーマに、繊維産業が新たな道へ進むための要件を探る。