明日へ これが我が社の生きる道 染色加工編(30)

2019年08月09日(Fri曜日)

サカイナゴヤ 品質追求が生産力になる

 「品質を追求することが生産力につながり、効率化に結び付く」。サカイナゴヤ(愛知県稲沢市)の中谷好秀社長(52)はこう語る。

 同社は合繊長繊維染色大手、サカイオーベックスの子会社。ワークウエア、学生服・白衣などユニフォーム地の染色加工を主力とする。ファッション衣料向けが多い愛知県内では異質な存在でもある。

 1962年、酒伊繊維(現・サカイオーベックス)の名古屋工場として設立、操業を開始した。92年に現社名に変更し、現在に至る。ポリエステル長繊維、ポリエステル綿混、ポリエステル・ウール混、ポリエステル・レーヨン混など合繊使いを主体に織物、丸編み地、経編み地の染色仕上げ加工とボンディング加工を手掛ける。日本では珍しい、低温プラズマ加工機も86年に導入するなどいち早く、新技術も導入している。

 同社はこの数年、品質向上によるロスの削減に取り組んできた。その成果は業績にも表れているが、5月30日付で就任した中谷社長は引き続き、品質向上に重点を置く考えを示す。「確かに品位が高まり、効率化にも結び付いている。しかし、まだまだやるべきことがある」と強調。そして、一つ一つの作業を見直し、工程内でロスなく操業するには「人材育成が欠かせない」とも指摘。従業員教育に力を入れる。

 同時に開発の強化、スピードアップにも取り組む。短期、長期に分けながら「求められるものに対応するだけでなく、さらに一つ、二つのプラスアルファを提案できる体制に変えていきたい」と言う。そのためにも発注者との連携を一段と強固にする考えを示す。さらに織物、編み地、ボンディングの連携による開発に力を入れる。

 その一つ、ボンディング加工は秋冬偏重型だが、稼働安定化のためにもインテリアや産業資材などにも用途を広げながら、強化する意向も示す。

 生産体制もこの数年、整備してきた。9月には液流染色機2台を更新し、12月末には染色助剤の自動計量投入装置も導入する。

 ただ、こうした自助努力に取り組むものの、染料を中心とするコスト上昇はカバーしきれないのが実態。このため、染料高騰分の加工料金への転嫁には継続的に取り組む。

社名:株式会社サカイナゴヤ

本社:愛知県稲沢市奥田酒伊町1

代表者:中谷 好秀

主要設備:精練リラクサー2台、ヒートセッター7台、高圧液流染色(1チューブ6台、2チューブ36台)、反染機7台、シルケット機1台、スチーマー2台、乾燥機6台、プラズマ加工機1台、毛焼機1台、シャーリング機1台、セミデカ機1台、ポリッシャー機1台、ボンディング加工機3台ほか。

月産能力:織物約130万㍍、編み地80万㍍、ボンディング10万㍍。

従業員:165人

(毎週金曜日に掲載)