合繊メーカー20秋冬スポーツ商戦(上)

2019年08月13日(Tue曜日)

サステイナビリティーに傾斜

 合繊メーカーが、20秋冬向けスポーツ素材商戦に臨んでいる。ゴールデンスポーツイヤーズを迎えどう20秋冬商戦に臨もうとしているのか。各社が打ち出す高機能素材、サステイナビリティー(持続可能性)への取り組みを紹介する。

 国内でもサステイナビリティーへの関心が高まっており、合繊各社はリサイクルポリエステルを中心とするエコ素材の商品ライン拡充に取り組んでいる。

 全社ベースのプロモーションに乗り出したのがユニチカトレーディングと旭化成アドバンス。

 ユニチカトレーディングは、ケミカルリサイクルを中心とするポリエステルを統合・集約した新ブランド「エコフレンドリー」を打ち出す販促を既に立ち上げており、スポーツでは耐久撥水(はっすい)「タクティーム」、吸汗速乾「ルミエース」、クーリング「こかげマックス」などをエコ化している。

 旭化成アドバンスは、エコ素材トータルを新ブランドとして展開するブランド戦略を21春夏でスタートさせる。前哨戦の20秋冬では、ケミカルリサイクルによるナイロン「レオナFT」や再生原料で生産するスパンデックス「ロイカEF」などを戦略素材に位置付けている。

 東レは、独自の複合紡糸技術「ナノデザイン」による新素材「ナノスリットナイロン」を開発した。特殊な原糸構造により、非フッ素系の撥水剤で優れた撥水性能、耐久性を持たせることに成功。20秋冬向けのスポーツ素材展では、出展素材のほぼ半数をエコ素材で商品化している。

 帝人フロンティアは、「アウトドア向けは既に大半をエコ素材に置き換えた」と言い、20秋冬ではリサイクルポリやバイオ原料によるポリトリメチレン・テレフタレート(PTT)繊維「ソロテックス」、フッ素フリーの後加工などを打ち出している。

 東洋紡STCは、ダウンウエア向けの高密度織物に使えるような極細糸をラインアップした段階でリサイクルポリ「エコールクラブ」による販売戦略を明らかにする。

 クラレトレーディングは、バイオPET、マテリアルリサイクル素材、ケミカルリサイクル素材の導入でスポーツ素材のラインアップ拡充を進めていく。

 セーレンは、有機溶剤を使わないウインドブレーカー向けのウレタンコーティング「シンシェルVF」を投入。スキーウエアにも使える高グレード品も開発している。