百貨店盛夏物商戦(前)

2019年08月13日(Tue曜日)

セールよりプロパー堅調

 「今から秋まで着られる服」が、盛夏物商戦最終局面にある百貨店婦人服のキーワード。7月26日からの夏物セール第2弾「プレミアムサマーバザール」が全国的な猛暑と重なり、ようやく盛夏物の動きが本格化した。

 西武池袋店では「(6月末開始の)セール初戦は敗退したが、プレミアムサマーバザール以降盛り返している」と言う。だが単なる再値下げでは難しい。「この価格で、この色柄なら秋まで着られてお得という視点で買われる傾向が強い」。秋色の夏物や、デニム×レザーといった異素材コンビアイテムなどがけん引。プロパー(正価販売)も堅調で高級ダウンウエアの先買いも見られる。

 阪急阪神でも秋色の雰囲気を出した夏物の新作や秋冬商材が好評。「セール自体のパワーが低下し、価格よりも鮮度の高い物が求められる傾向が年々強まっている」と話す。阪急本店ではセールは前年割れだが、プロパーは約1割伸びた。

 三越伊勢丹の基幹3店でも、7月は「プロパー8割強、セール2割弱の割合」でプロパー比率が圧倒的に高い。高島屋も「本年は全体的にプロパー比率が高まっている」。6月28日から8月6日の期間で昨年と曜日を合わせた対比では、婦人服1・4%増、婦人雑貨0・8%増と婦人関連がけん引する。

 8月に入り三越伊勢丹では「恐らく暑さ対策で紳士・婦人ともカットソーやTシャツが伸び、婦人の日傘やサンダルも好調」に動く。ただし、「猛暑で入店客数がそれほど大きく伸びていない。今後も楽観はできない」と慎重な見方を示す。

 高島屋では8月に入り、婦人服、婦人雑貨、紳士雑貨が前年並みに持ち直し、紳士服は10%増程度で推移する。「7月の低気温、雨天で盛夏物のニーズが高まらなかったが、気温の上昇とともに一気に盛夏物への買い替えが進んでいる」と言う。

 西武池袋店でも紳士半袖ワイシャツの売れ行きに勢いが出て、プレミアムサマーバザール以降、長袖を含めワイシャツ全体で15%増と好調。「紳士は“今欲しい、今必要な物”が動く。半袖ワイシャツは例年なら山を越えている。今年は遅い」