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帝人/中計総仕上げに向け前進/マテリアル中心に手応え

2019年08月07日(Wed曜日) 午後3時54分

 帝人は、2020年3月期が最終の中期経営計画の完遂に向け、順調に歩を進めている。全体をけん引するのがマテリアル事業領域で、計画に沿った進捗(しんちょく)を見せる。世界経済の先行きは不透明感を増しているが、鈴木純社長は「やると決めた戦略、施策を実行し、中計を着実に仕上げる」と強調する。

 鈴木社長は、中期経営計画2017―2019「ALWAYS EVOLVING」の中間点である18年度を「事業環境が急速に変化した一年だった」と振り返った。その変化はマテリアル事業領域にも影響を与えたが、欧米と日本、アジアで底堅い需要を見せたアラミド繊維が業績を下支えした。

 マテリアル事業領域では、炭素繊維事業が好調に推移したほか、構造改革によって筋肉質になった樹脂事業の寄与もあった。ヘルスケア事業領域についても経済環境に振り回されることなく、比較的堅調な動きを示すなど、全体として現中計は軌道上にある。

 中計最終年度の今年度は、自動車向け複合材料成形メーカーであるイナパル・プラスティコ社(ポルトガル)の子会社化に続いて、チェコの自動車向け複合材料部品メーカーの買収を決めるなど、マテリアル事業領域を軸に着実な進展を目指す。ヘルスケア事業領域でも変革を継続する。

 今年度は次期中期経営計画を策定する年にも当たるが、鈴木社長は「環境や安全・防災、健康などを中心に据え、未来の社会にどのような価値が提供できるのかを検討する」と話した。5日に東京都内で開いた帝人グループ懇親会の席上で説明した。