マツオカコーポレーション/ベトナムで生産拡大/新拠点は人材確保の布石

2019年08月19日(Mon曜日) 午前11時45分

 マツオカコーポレーションは、ベトナムでの生産を拡大する。ベトナムに新たな拠点を今月立ち上げた狙いについて松岡典之社長は、「米中貿易摩擦で繊維以外もベトナムへの投資が増える中、早いうちに人材を確保しなければいけない」と話す。本格的な生産を来年に見据え、「アンテナショップ的な工場」として500人規模からスタート。「人が集まるということが分かれば」2、3千人規模にまで広げる。

 100%出資のアパレルOEM事業の子会社アンナムマツオカガーメントをベトナムの中部に近いゲアン省に今月立ち上げた。資本金は300万㌦。ベトナムでは2018年8月にパンツ主体のフートマツオカ第3期工場が完成し、大手SPA向けに生産を強化。ジャケット、ボトムス、ブラウス中心のバクザン工場や、生地加工のJDTベトナム工場でも生産体制の充実に努めてきた。

 ベトナムの生産拡大は中国での生産依存度の低減の一環でもある。生産地別の売上高構成は中国が前年度60%だったのが、4~6月の第1四半期で50%強にまで低下。バングラデシュが30%、ベトナムが10%、残りがミャンマーやインドネシアとなっている。

 各国の工場では生産体制の強化と効率化を図るための新設備の導入も加速している。既存の生産ラインにハンガーシステムや大型のソーイングシステムなどを導入するとともに、IoT(モノのインターネット)やRFID(無線通信による商品の個別管理システム)の活用によって「省人化や効率化を実現しつつある」(松岡社長)と言う。9月には上海で各国の工場責任者や担当者を集めた“マツオカサミット”を開き、技術交流も深める。

〈4~6月は純利益73%減に〉

 マツオカコーポレーションの4~6月連結決算は、売上高が138億円(前年同期比16・2%減)、営業利益が6億4400万円(65・3%減)、経常利益が5億7800万円(62・8%減)、純利益が2億3700円(73・0%減)と大幅減収大幅減益だった(短信既報)。

 特定の大手SPA向けの製品の受け渡しがこれまでの日本国内倉庫から海外での倉庫に変更するといった物流施策の変更に加え、インナーウエアや生地加工の売り上げが伸び悩み減収。減収に伴う固定費負担の増加などで減益となった。生産点数については前年同期並みを維持しているという。

 これから秋冬物の生産が本格化する中、昨年の暖冬による販売不振の影響が懸念される。「若干生産を調整気味にスタートしている」(松岡典之社長)ものの、相当引きつけながらの発注によって「従来の生産計画にほぼほぼ乗る」との見通し。通期は期初の予想通り売上高640億円、営業利益35億円、経常利益33億円、純利益21億円を計画する。