「Tokyo新人デザイナーファッション大賞」プロ部門の実力派(後)

2019年08月22日(Thu曜日)

国内外で活躍する「ボディソング」

 プロ部門に選定された10組のデザイナーを見ると、ファッションショーでの発表経験者もいる。「ボディソング」の青木俊典デザイナーは、東京ファッション・ウィークでショーを行っているほか、中国・上海の大型合同展に参加するなど、国内外で活躍の場を広げている。

 「ビジネス面の課題をクリアしたいと思った。プロ部門の受賞で、最大3年間の支援があるのがありがたい。ショーの開催も大事だが、営業やショールームでの出展など、ビジネスに直結する部分でサポートを受けたい」と青木デザイナーは話す。

 同賞の支援を受け、世界に羽ばたいた若手デザイナーもいる。こうした実績でプロ部門の知名度が高まり、応募するデザイナーが格段に増えた。「全体的にレベルが高かったので、私が受賞するとは思わなかった」と同氏。計37ブランドの応募があったものの、意外な実力派デザイナーの落選もあった。

 サポートする意義について東京都は、「最長3年間のビジネス支援で一人前になってもらうことが前提。合同展やショールームへの参加、場合によってはショーの開催もサポートできる。東京発のデザイナーが世界で活躍できるよう、今後も支援を続けたい」と説明する。

 受賞したデザイナーは、企業グループに属さない中小零細企業が中心で、東京都では「中小企業(デザイナー企業)を自立させる狙いもある。さらに、東京を拠点にする縫製工場に好影響をもたらすケースも想定している」と続ける。

 同じくビジネスを念頭に置いたサポート体制に興味を持ったと言う「フォトコピュー」の竹内美彩デザイナーも、「合同展などに出展し、この経験をフィードバックして将来のデザイン活動に生かしたい」と言う。

 同ブランドは、モード感のあるスキンカラーのドレスやテーラードジャケットなどを展開。デビューから間もないが、立体的なクリエーションに多くのバイヤーが注目していた。同氏は、仏ブランド「イザベルマラン」など有力メゾンでデザイン作業を経験している。

(おわり)