メーカー別 繊維ニュース

東麗繊維研究所〈中国〉/スパン素材研究棟を新設/ASEAN高度化に貢献

2019年09月04日(Wed曜日) 午後4時15分

 【上海支局】東レグループの研究開発拠点、東麗繊維研究所〈中国〉(TFRC)はこのほど、スパン素材の研究棟を新設した。スパン素材向けのポリマーから原綿、紡績までを研究開発する施設で、ASEAN地域や中国グループ会社のスパンテキスタイルの高度化と、販売拡大に貢献していく。

 東レグループは、ASEAN地域でのスパンテキスタイル事業を近年強化しており、その一環となる。コンバーティングによるスパンテキスタイルの内販を手掛ける東麗国際貿易〈中国〉(TICH)にとっても武器になる。

 ASEAN各社は、ポリエステル・綿混やポリエステル・レーヨン混などのスパンテキスタイルを手掛けている。ただ開発は、自社設備を生かした現状の事業の延長線上にとどまっていた。

 一方、中国各社は外注工場を活用し、多様な複合素材を開発しているが、開発しても他社にすぐに模倣される問題がある。

 これらの問題を解決するため、同社が今後スパンテキスタイルの基礎研究から新商品開発までを手掛ける。ASEAN各社は高付加価値の素材開発ができ、中国各社は開発技術をブラックボックス化し、模倣されるリスクを抑えることができる。

 研究棟には、短繊維の製造機器と紡績機が複数台置かれ、専門部隊が研究開発と試作を行っている。桑原厚司董事長は「フィラメントで培ったポリマーから高次加工までの一貫開発のノウハウをスパンで生かしていく」と話す。既に麻調の紡績糸の先行開発に成功するなど成果を上げつつある。