インドネシア・ダンリリース/バティックの伝統 現代的に表現/日本法人で衣料をネット販売

2019年09月05日(Thu曜日) 午後5時5分

 インドネシアのダンリリースはこのほど、日本法人となるバティークジャパン(大阪市西区)を設立し、2020年1月から自社ブランドサイトでオリジナル衣料をオンライン販売する。来日したミッシェル・チョコロサプトロ社長に日本進出の抱負を聞いた。

 同氏がCEO(最高経営責任者)、インドネシア繊維ビジネスの経験が長い林秀明氏が社長という体制でバティークジャパンを設立した。インドネシア衣料の伝統であるバティックの柄を現代風にプリントアレンジするのはもちろん、同柄をジャカード織りの柄に取り入れるなど独自の発想が目を引く。経糸にレンチングの精製セルロース繊維「テンセル」リヨセル、緯糸に旭化成のキュプラ繊維「ベンベルグ」を使ったジャカード織物もダンリリースが織布工程を持つ一貫体制であることから生み出された。

 ダンリリースは、チョコロサプトロ社長がインドネシア繊維業者協会(API)副会長を担うなど同国を代表する企業の一つ。垂直一貫体制で、紡績12万錘、織布は豊田JAT810などエアジェット織機500台で月500万メートル。染色加工ではプリント同100万メートル、染色同150万メートルがあり、縫製はミシン2500台で同80万枚の能力を持つ。

 2013年に自社店舗によるオリジナル衣料の販売を開始し、現在「バティーク(BATEEQ)」ブランドとして国内90店舗を展開し基盤を固めた。日本は初の海外展開先となる。

〈大の日本びいき/チョコロサプトロ社長に聞く〉

  ――なぜ、日本に。

 私は元々、大の日本びいきで、食べ物も合います(笑)。海外進出するならば、まず日本からと考えていました。日本人デザイナーのスズキタカユキ氏を「ジャカルタ・ファッション・ウィーク」で紹介することができ、商品販売にも成功しました。

  ――インドネシアと同じ物を売るのですか。

 日本人デザイナーと契約しオリジナルコンセプトを生かしながらも日本人に合う衣料を提供します。婦人物7割、紳士物3割の構成です。価格帯としてはヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)グループの「COS」程度になります。この後、そのほかの国への展開も考えます。

  ――日本ではアパレル企業が川上設備を持つことはまずありませんし、逆に紡績がアパレルを売っての成功事例も少ないのですが。

 わが社は織物製造販売が発祥のメーカーで、自社判断でオリジナル織物を作ることも容易です。もし紡績だけをやっていたら、綿花高騰時に糸が売れなくなってしまうと会社が行き詰まります。しかし川中、川下部門は数カ月以上先の契約で動いていますのでその分、余裕があり、リスクマネジメントがしやすいのですよ。