秋利美記雄のインドシナ見聞録(65)/バターコーヒー

2019年09月17日(Tue曜日) 午後5時0分

 おいしい食べ物の多いベトナムに住んでいるせいか、つい食べ過ぎて太ってしまう。それで常々いいダイエット法はないかと悩んでいる。最近知ったのは、「バターコーヒー」によるダイエット方法だ。

 元々はア米国のシリコンバレーにいたIT企業家がチベットに行った時に出会った「プージャ」というバター茶がヒントになったらしい。そのアスプリー氏という企業家がいろいろ試してみて出来上がったのが「バターコーヒー」というわけだ。

 バターコーヒーは、牧草飼育の「グラスフェッドバター」に「カビ毒の少ない良いコーヒー」を加え、さらにココナッツオイルなどから抽出された「MCTオイル」も追加して作るクリーミーなコーヒーである。このコーヒーを飲むと、「脳が復活し、食物への渇望から解放」されるというわけで、このコーヒーによるダイエット体験を記した本は日本でも翻訳出版され、瞬く間に広がった。

 私自身は最近知って、知り合いの体験談を読み、試しにバターコーヒーを飲んでみることにした。ベトナムは世界第2位のコーヒー大国なので、「良いコーヒー」に困ることはない。

 コーヒーには、大きくアラビカ種とロブスタ種の2種類があるが、世界的に有名なブランドのコーヒーは全てアラビカ種であり、苦みや渋みの強いロブスタ種はアラビカ種より格下のコーヒーとされて、価格も安い。ベトナムはその大半がロブスタ種である。

 このロブスタ種はアラビア種よりもカフェインなどの成分が強く、そのままでは飲みにくいので、缶コーヒーの原料にしたり、ベトナムでは練乳をたっぷり加えて飲んだりする。

 それで、実際バターとココナツオイルを加えて飲んでみると、バターがコーヒーの苦みや渋みをまろやかにしてくれ、このロブスタ種のベトナムのコーヒーにはぴったりだった。

 さらに、ベトナムは南部地域を中心にココナツもたくさん取れるので、MCTオイルの代わりになるココナツオイルもスーパーで簡単に手に入る。

 朝、1杯のバターコーヒーを飲むだけで、空腹に悩まされることなく、昼まで過ごせるし、確かに頭もすっきりして、仕事もはかどる。

 まだ始めて1週間ほどだが、体重も2㌔減り、腹回りも若干小さくなったようだ。コーヒーとココナツの豊富なベトナムにはもってこいのダイエット法だと感じている。

あきとし・みきお 繊維製品輸入販売会社カラコロモ〈東京〉代表、ミラン・コンサルタント〈ホーチミン〉副会長