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「インターテキスタイル上海」開幕/アパレル市況悪化の中/日系が新規開拓を加速

2019年09月26日(Thu曜日) 午後3時39分

 服地と副資材の国際展示会「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス2019秋」が25日、中国・上海の国家会展センター〈上海〉で開幕した。日系企業は、30社がブースを構える「ジャパン・パビリオン」を中心に50社弱が出展。市況悪化の中、各社は新規開拓を加速しており、今回展の出展にもいつも以上に力が入る。会期は27日まで。(岩下祐一)

 今回展の出展者数は、前年秋展並みの33カ国・地域の約4400社。「ヤーン・エキスポ秋」(糸・わた)、「CHIC」(アパレル)、「PHバリュー」(ニット)の3展示会も併催している。

 日本企業は、日本ファッション・ウィーク推進機構(JFW)が主催するジャパン・パビリオンの30社(前回秋展32社)に加え、東レ、旭化成、三菱ケミカル、小松マテーレ、スタイレムなどジャパン・パビリオン以外に出展する企業も20社弱ある。

 開催初日は午前中から多くの来場者でにぎわい、ジャパン・パビリオンの各社ブースも好調な出足を見せた。

 中国アパレル市況は昨年後半から悪化している。特にレディースやカジュアルブランドの不振が際立つ。レディースブランド「ラ・シャベル」を運営する上海拉夏貝爾服飾の2019年1~6月は5・65億元の赤字になった。業績の悪化を受け、同期だけで2470店の店舗を閉鎖した。カジュアルブランド「メタスバンウェイ」を手掛ける美特斯邦威も19年1~6月純損失が1・38億元で、前年同期の0・53億元の黒字から赤字に転落した。

 日系企業も市況悪化の影響を受けている。今回展の出展者からは「今年上半期の(中国内販の)売上高が初めて前年割れした」(クリスタル・クロス)など、市況の厳しさを指摘する声が聞かれる。

 こうした中、各社が新規顧客の開拓を加速している。双日ファッションは既存顧客との取り組みが縮小する中、昨年以上のペースで新規開拓を続けている。

 全体の市況は優れないものの、新たなチャンスも生まれている。レディースやカジュアルブランドの苦戦を尻目に、スポーツ各社の強さが際立つ。地場最大手、安踏の19年1~6月業績は、売上高が前年同期比40・3%増の148・11億元、純利益は27・7%増の24・83億元となった。李寧も売上高が32・7%増、純利益が196%増と絶好調だった。

 スポーツ各社は昨年から、日系企業の素材の採用に動き出している。今回展でも、スポーツウエア向けの生地が得意な日系素材メーカーのブースが盛況だ。

 日系企業が得意なサステイナブル(持続可能な)素材に関心を示すブランドもある。「JNBY」を手掛ける江南布衣の生地企画・デザイナーの毛毛氏は「サステイナブルブランドの『リヴァーブ』だけでなく、他ブランドにも環境配慮型素材の採用を広げていく計画がある」と打ち明ける。

 こうした流れを受け、今回展では東レや南通帝人、小松マテーレ、サンウェル、豊島などが環境配慮型の素材を使った生地を打ち出している。