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宇仁繊維/プロジェクト続々立ち上げ/5カ年計画も始動

2019年10月17日(Thu曜日) 午前11時42分

 宇仁繊維は今期(2020年8月期)、さまざまなプロジェクト(PJ)を推進して業績の再拡大を狙う。宇仁龍一社長によると今期を初年度とする5年計画も始動、最終年度に単体売上高100億円、グループ売上高120億円を目指す。

 19年8月期は売上高が94億円で、前期比微減収だった。ほぼ横ばいのため「健闘したとは言える」(宇仁社長)が、再び拡大に転じるために、各種PJを立ち上げる。

 同社は18年4月に「ジャカードPJ」を立ち上げ、同生地の企画、生産、販売を強化した。播州や北陸産地の提携織布工場に同社が織機を貸与したり、占有ラインを敷いたりして生産体制を増強した。同戦略は顧客に受け入れられ、カットジャカードを中心に「堅調な伸び」を見せている。

 今期から新たに立ち上げるのが「テックPJ」と「オリジンPJ」。テックPJでは小松マテーレと連携し、吸水速乾、防汚、UVカット、抗菌防臭、撥水(はっすい)といった機能加工生地を充実させる。提携するポリエステル長繊維織物工場、泰生(石川県羽咋市)で量産した生機を小松マテーレに直送し、速やかに機能加工を施す。備蓄による即納体制を整えた上で、「お手頃価格で」提供する。

 オリジンPJは、大ロットの効率生産を追求して生地単価を引き下げる取り組み。織布と加工で単品量産体制を敷き、大口注文の際の単価引き下げを実現。この取り組みを大手アパレルからの大口受注獲得につなげる。

 宇仁社長によるとこの他にデジタルプリントや環境配慮商材などでもPJ立ち上げを構想している。

 5年計画も今期始動。最終年度にグループ売上高120億円を目指しつつ、商品の高度化、生産の効率化、輸出拡大、人材強化、設備投資、グループ会社の自立化などに取り組む。

〈8月期は微減収増益〉

 宇仁繊維の2019年8月期単体決算は、売上高74億円(前期比1・1%減)、営業利益2億7100万円(43・4%増)、経常利益2億9800万円(2・4%増)、純利益2億700万円(14・4%増)の微減収増益だった。

 国内向けは、カットジャカードなど「高級化戦略」を掲げて拡販に臨んだ幾つかの注力生地は堅調に拡大したが、全般的にはアパレル不況の中で伸ばせず、輸出も前期を下回った。

 増益には、付加価値化や生産の効率化が寄与した。

 子会社は、宇仁テキスタイルが中国向けの不振で減収、赤字転落となったほか、オザキプリーツの50%増収を除いて丸増、ウインザー、宇仁繊維ファッションも微減収だった。この結果、グループの売上高は94億円(1・0%減)となった。