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北陸ヤーンフェア2019/初出展組、開拓手応え/具体的商談あり、次回展も

2019年10月18日(Fri曜日) 午前11時34分

 16、17日、福井県産業会館で開催された「北陸ヤーンフェア2019」に初出展した企業は新規顧客の開拓に一定の手応えを得たようだ。メーカー機能を持つ繊維商社、ジャテック(金沢市)は「北陸だけでなく、桐生など他産地も含めて来場者は多く、盛況だった」。出品した差別化糸のブック帳「ジャテック・オリジナル・ヤーン・シリーズ」に掲載する四十数種類の糸への関心は高く、「ブック帳が欲しいとの声が多かった」。

 豊島はウールライクなポリエステル長繊維「ウールナット」、麻ライクな「FLD」、さらにスペック染め、インディゴ染めをポリエステル長繊維で表現した「コモ」などが注目されたと言う。「北陸ヤーンフェアは活気がある展示会。尾州産地企業も多く訪れていた」と評価する。

 GSIクレオスは「来場者が途切れることがなかった」。来場者は特に台湾の遠東先進繊維製のリサイクルナイロン66糸「FEFCエコ」に興味を示していた。サイボーは中国製のペットボトル再生でさらに40色の原着ポリエステル加工糸を初披露。「北陸だけでなく、高野口産地の企業など具体的にビジネスにつながる」話があった。

 機械商社のテクノトレーディング(福井市)は台湾製の織機部品を出品し、「来場者の多さに正直、驚いた。3~4件の具体的な話もできた。次回も出展したい」と手応えを得た。

〈紡績/独自性の高い糸を訴求〉

 北陸ヤーンフェアで紡績は、独自性の高い糸をアピールした。

 シキボウは、連続シルケット糸「フィスコ」などを披露した。フィスコはカットソー用やドレスシャツ用が主力だが、リボンなどでも使われ、出展を通じて資材用をさらに広げる狙い。連続シルケット糸を生産するのが国内では同社のみになった中、ブースでは光沢感などの特徴に加え、製法も紹介した。糸は綿100%で42双、54双、65双、88双、110双をそろえる。

 富士紡ホールディングスは、特殊剤を練り込んだ機能合繊糸を訴求した。フジボウ愛媛では練り込み技術を生かしたOEMを長く展開してきたが、近年は独自の糸展開も広がっている。ブースでは蓄光糸「ルミフィーロ」、熱融着ナイロン糸「ジョイナー」、ステンレス繊維、紫外線変色糸「UVマジック」などを見せた。

 新内外綿は、オープンエンド(OE)の甘撚り糸「フラッフィー」、定番杢(もく)糸のブック帳「バラガン」の新色、蛍光色使いの「ネオンスクリプト」「ネオンネップ」を展示した。昨年は合繊使いも多かったが、今回は綿を主体に提案した。

 トスコは、オーガニックラミーなどのサステイナブル(持続可能)素材に加え、和紙×リネンやヘンプなどを紹介した。北陸向けは糸売り全体の10%。今後さらに広げる考えで、長繊維と麻を組み合わせる際の加工法の提案などを含め取り組みを強化する。

〈出展者の交流深める/北陸ヤーンフェア交流会〉

 「北陸ヤーンフェア2019交流会」が17日、福井市内のホテルで行われ、数多くの出展者が出席して交流を深めた。

 冒頭あいさつした繊維リソースいしかわの遠藤幸四郎社長は、「初日(16日)の来場者は約1200人と大盛況だった。これは出展者の熱意の表れでもある。目標の3千人は超えるのではないか」との手応えを示す。

 来年の次回展は金沢市で開催されることから、遠藤社長は出席者に継続出展も呼び掛けた。

〈時代に合致した展示会/繊産連 鎌原会長〉

 日本繊維産業連盟の鎌原正直会長は16日、「北陸ヤーンフェア2109」を視察した。同会長は今回展のテーマ「進化する“糸”、深化する“エコロジー・サステイナビリティ”」について、「時代に合致している。特にエコロジー・サステイナビリティー(持続可能性)を追求するにはサプライチェーンが一体となって推し進めるべき」と指摘した。

 その上で、同展には糸から加工薬剤、機械・部品、さらに大学や公的機関まで幅広く出展していることから、「総合的かつ複合的に、環境対応をアピールできる展示会になっている。来場者も興味を持っているのではないか」との認識を示した。