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進化し、深化する糸 北陸ヤーンフェア19レビュー(6)/海外糸の商品幅も広がる

2019年11月06日(Wed曜日) 午後1時26分

 「北陸ヤーンフェア」では大手紡績の出展も増えた。シキボウが初出展したほか、富士紡ホールディングス、トスコ、新内外が継続出展した。

 シキボウは連続シルケット糸「フィスコ」を紹介した。長く展開する商品だが、日本で糸の連続シルケット加工を行うのが既にシキボウ江南のみになった中で改めて特徴を訴求した。ブースではフィスコの生産工程から紹介したが、従来の綿にない光沢感や発色性などが注目を浴びた。番手は42双、54双、65双、88双、110双をそろえる。北陸では中番手を中心にリボンなどで販売実績があり、今後資材用途をさらに伸ばすため北陸ヤーンフェアに初出展した。

 このほか、芯が扁平(へんぺい)ポリエステル、鞘が綿の2層構造糸「クイックドライ」、上質の綿花を使った精紡交撚糸のプレミアムコットンシリーズなどベトナム糸のバリエーションも広がった。日本品では、リサイクル綿×ナイロン短繊維の「サラーム」、リサイクル綿×シルクの落ち綿のボルテックス紡績糸「ドラゴンツイスト」などを紹介した。

 富士紡HDは、フジボウ愛媛の合繊糸とフジボウテキスタイルの綿糸を紹介した。フジボウ愛媛では練り込み技術を生かした合繊糸のOEMを展開するが、近年は独自展開する商品の幅も広がっている。会場では光を吸収して暗い中でも発光する「ルミフィーロ」、紫外線を当てると色が変わる「UVマジック」、温度で色が変わる「サーモフィーロ」などを紹介した。自動車関連や作業用手袋などに展開するステンレス紡績糸は、新たな用途として除電性や抗菌性を生かした靴下やタオルなどを提案した。

 新内外綿は、タイ生産のオープンエンド甘撚糸「フラッフィー」、杢(もく)糸「バラガン」の新色シリーズ、蛍光色使いの「ネオンスクリプト」などを紹介した。ブースは初日から盛況で、特にフラッフィーなどが注目された。

 トスコはオーガニックラミーやトレーサビリティー(追跡可能性)を視点に持続可能性を訴求したほか、麻の素材の広がりを訴求した。ブースではラミーやリネンだけでなく、ヘンプ、和紙×リネンなど幅広くそろえ、経糸に合繊、緯糸に麻を使った複合生地なども展示した。北陸向けは糸売り全体の10%未満だが、今後広げていく。