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進化し、深化する糸 北陸ヤーンフェア19レビュー(11)/尾州など他産地も増える

2019年11月13日(Wed曜日) 午前11時41分

 「北陸ヤーンフェア」は、他産地からの出展が年々増えている。糸の国内展示会として有名な愛知県一宮市で開催される「ジャパン・ヤーン・フェア」(JYF)に出展する尾州産地企業や尾州に拠点を置く繊維商社も同様。ちなみに今回の北陸ヤーンフェア2019の出展者数は59社・団体。今年2月に開催されたJYFの65社・団体に近づいている。

 他産地企業の北陸ヤーンフェアへの出展は、国内最大の繊維産地であり、糸の大消費地である北陸に対する期待の表れでもある。他産地企業からは「活気がある。来場者のモノ作りに対する熱心さを感じる」「真摯(しんし)な姿勢を改めて見直した。他産地に比較して業績も良いのが分かる」「素材を吟味する姿勢がある。単なるお祭りではない」との感想を漏らす。

 その北陸ヤーンフェア2019に豊島が初出展した。綿花、綿糸、梳毛糸、紡毛糸など天然繊維のイメージが強い同社だが、昨今、合繊長繊維や産業資材への糸売りに力を入れている。

 今回展ではポリエステル長繊維でウールライクな「ウールナット」、麻ライクな「FLD」、スペック染め・インディゴ染めのような「COMO」など合繊を中心に出品したが、「合繊メーカーの出展者も含めてウールナットへの関心が高かった」と一宮本店の伊藤彰彦一部長。さらに廃棄予定の食材を再利用して染料に活用する「フードテキスタイル」も注目された。

 モリリンは、前回に続いて2度目の出展。今回展では原料の97%がリサイクル資源から成る吸水速乾素材「クールマックス・エコメイド」に加え、再生原料100%による「サーモライト・エコメイド」も初披露した。サステイナビリティー(持続可能性)対応を前面に打ち出した。しかも、中わたとして知られるサーモライトを紡績用としても提案した。

 紡績のミマス(三重県玉城町)は、「北陸ではポリエステル紡績糸の販売実績はあるが、まだまだ認知度が低い」として初出展した。綿糸、綿麻混糸はじめ混紡糸やファンシーヤーンを在庫販売するが、今回展は麻ライクなポリエステル紡績糸をメインに出品し、主力のカーテン用以外に服地でも使われている点を訴求。サステイナビリティー対応として綿・ヘンプ混紡糸なども提案した。