朝鮮分断、トルコに焦点/樫山純三賞

2019年11月15日(Fri曜日) 午前11時52分

 樫山奨学財団は13日、都内で第14回「樫山純三賞」の贈呈式を開いた。過去最多63書籍の中から、学術書分野では、慶応義塾大学名誉教授・日韓フォーラム日本側座長・日本防衛学会副会長の小此木政夫氏、一般書分野は九州大学大学院人文科学研究院イスラム文明学講座准教授・中東工科大学客員准教授の小笠原弘幸氏が受賞した。

 小此木氏の『朝鮮分断の起源―独立と統一の相克』(慶応義塾大学法学研究会発行)は、朝鮮分断が第2次世界大戦の終結や米ソ冷戦と密接に関係したことを解明したもの。小此木氏は「朝鮮の歴史はなじみが薄いが、日本と深い関わりがある。日本史の陰の部分も書いた」とコメントした。

 小笠原氏の『オスマン帝国―繁栄と衰亡の600年史』(中央公論新社発行)は同賞で初めてトルコを対象にした書籍。600年という史上例を見ない命脈を保った王朝がなぜ衰退したか、多様性の中の統一を目指した帝国を紹介。「北シリアへの派兵は国民に支持されている」(小笠原氏)という最近のエピソードもあいさつに加えた。