インドネシア今年の繊維業界/輸入過多で工場閉鎖相次ぐ/輸出は競争が激化

2019年12月25日(Wed曜日) 午前11時59分

 インドネシアの繊維業界は2019年、輸入品の増加によって多くの大規模工場が閉鎖した。一方、海外市場の需要が伸びているにもかかわらず競合国と差をつけられ、特に米国市場に参入できなかった。20日付「ジャカルタ・ポスト」が伝えた。

 インドネシア合成繊維生産者協会(Apsyfi)のレドマ・ギタ・ウィラワスタ事務局長によると、2018年の繊維輸入量は90万トンで、10年前の3倍となった。インドネシア繊維業者協会(API)の報告によると、これまでに繊維工場9カ所が閉鎖。影響を受けた従業員数は2千人以上だった。

 APIのアデ会長はこうした繊維業界の現状について「緊急事態」と話した。9月には短期的措置として、輸入繊維製品に包括的な輸入関税を課す緊急輸入制限(セーフガード)発動を政府に要請。保税物流センター(PLB)に輸入される繊維と繊維関連商品に対する輸入許可の発行を暫時停止することも同時に求めてきた。財務省は輸入繊維製品への関税を引き上げたほか、税関局が違法な輸入業者を摘発して輸入許可を取り消すなどの対応を進めてきた。

 輸出については、米中貿易摩擦によって中国からの繊維製品に代わる新しい貿易国を求めている米国への進出に対して、国内の繊維産業がベトナムやバングラデシュなどの新興アジア諸国との競争に打ち勝てなかったことが尾を引いた。

 輸出額は18年に08年比30%増の133億ドルだったものの、中国の2767億ドルのみならず、バングラデシュの671億ドル、ベトナムの398億ドルからも大きく水をあけられている。〔NNA〕