WRCが発表/交渉の末、400万ドル以上勝ち取る/インドネシア縫製労働者

2020年01月09日(Thu曜日) 午後1時55分

 工場閉鎖で失業したインドネシア縫製労働者が数カ月の交渉の末、2019年末までに400万ドル以上を獲得した。国際労働権の専門家などが集まった団体、ワーカーズ・ライツ・コンソーシアム(WRC)が、1工場が運営会社と戦って多額の金額を勝ち得た希有な例として発表した。事例は次の通り。

 18年11月にブカシにある縫製工場が閉鎖され、2千人の労働者が解雇され、失業した。この工場は韓国企業「ヘジョン」が運営し「ナイキ」「アンダーアーマー」「ギャップ」向けなどにスポーツウエアを生産していた。インドネシアの法律では解雇された労働者は、18カ月分の退職金がもらえることになっている。

 同工場労働者の場合、1人当たり4千ドルがもらえるはずだった。しかし韓国企業は半額だけ支払って逃げる体制に入っていた。このため労働組合が運動を開始。裁判になると長期化する恐れがあるため、その道を捨てた。韓国企業、ナイキ、WRCなどによる交渉が始まった。交渉の結果、19年末までに組合側は未払い金400万ドル以上を獲得できた。

 WRCは、他団体と共同で「縫製・靴産業サプライチェーンの透明性の誓い連合(ザ・アパレル・アンド・フットウエア・サプライチェーン・トランスペアレンシー・プレッジ)」という活動を推進しており、その運動により、どのブランドがどの国のどの工場で生産しているかの具体的情報を知っていた。このため交渉や抗議が容易にできた。