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アパレルトップインタビュー2020(1)/オンワードホールディングス 社長 保元 道宣 氏/成長へのアクセルを踏む

2020年01月14日(Tue曜日) 午後2時43分

 台風や豪雨、暖冬に加え、消費増税後の反動減も、衣料消費に影響を与えている。サステイナビリティー(持続可能性)の潮流も明確である。アパレル業界は2020年、どこに向かうのか。各社の戦略は。まずはオンワードホールディングスの保元道宣社長に聞いた。

  ――19年はどのような年だったか。

 グローバルな構造改革に過去最大規模で着手した。10月には消費増税もあり、反動減は5年前よりも厳しいと感じている。地方百貨店の集客減なども加速する懸念があり、楽観できない。

  ――中国戦略を変更、「23区」「ICB」ブランドの販売事業を上海贏裳恩服飾へ委託した。

 現地企業の持つノウハウを生かして販路を広げていく。両ブランドで約80ある店舗を、今後5年間で倍増させる計画だ。MDでも、日本企画商品のほか、上海贏裳恩服飾が中国におけるトレンド・ニーズを反映させた現地企画による共同別注商品も展開し、ネット通販(EC)に関しても、現地ECモールへの展開を強化する。

  ――オーダーメードスーツブランド「カシヤマ ザ・スマートテーラー」が拡大した。

 工場と顧客を直結するF2C(ファクトリー・トゥー・カスタマー)のカシヤマ事業の一つとして拡大する。セットアップやシューズを含め21年2月期には100億円くらいの売り上げ規模にしたい。販売アイテム、販売地域も中国、米国へと拡大していく。昨年はCM放送し、ブランドのサイトアクセス数は約4倍、予約件数も2倍を超えた。リピートもあり、今後も都心部のターミナルなどに出店していく。カスタマイズでは「五大陸」「ICB」スーツでも進める。

  ――五輪対策は。

 交通規制など物流面でストレスがかかりそうだが、まだ不透明な部分もある。

  ――サステイナビリティー(持続可能性)への関心が高まっている。

 無駄なものを生産しないのが一番。カスタマイズビジネスも環境への配慮になる。

  ――今年の課題は。

 成長戦略はデジタル、カスタマイズ、ライフスタイルの3分野。デジタルではECを拡大する。EC専用ブランド、既存でもEC専用商品を展開する。EC化率は20%近くだが、30%、40%にするにはECに合った商品開発、価格設定も必要だ。カスタマイズはカシヤマ事業の展開、ライフスタイルは生活文化企業としてシナジー効果を生むM&Aを進める。こうした成長戦略のアクセルを踏みながら構造改革も着実に進めていく。