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旭化成「レオナ」/チップ紡糸の技術磨く/将来の海外生産に備え

2020年01月14日(Tue曜日) 午後2時49分

 旭化成はナイロン66繊維「レオナ」事業について、レオナ繊維工場(宮崎県延岡市)で昨秋増設したチップ紡糸の新設備(年産約5千トン)の「生産技術を磨く」(吉野龍二郎執行役員レオナ繊維事業部長)ことに重点を置く。

 レオナは主力のエアバッグ用途が中国の自動車販売不振などの影響を受けて苦戦する。しかし、搭載部位の広がりやインドなど新規市場の拡大などから中長期的にエアバッグ需要は増加が見込まれる。

 吉野執行役員は「2年間は我慢の状態が続くだろうが、回復に転じた際に備える」と強調。視野に入れるレオナの海外生産に向けた準備を進める。

 その一つがチップ紡糸による生産技術の向上になる。レオナはこれまで連続重合直接紡糸による生産だったが、昨秋導入した新設備はチップ紡糸。この設備でチップ紡糸の生産技術を高め「同じくチップ紡糸となる海外生産を始めた際、スムーズな立ち上げに結び付けたい」とする。

 レオナは増設により15%増の年産3万8千トン(公称)体制となったが、エアバッグ需要が落ち込むため、フル生産には至っていない。当面はタイヤコードと互換性のある設備を活用し、国内向けが主力だったタイヤコード向けの輸出を強化。さらに「日系の自動車に搭載されるエアバッグ向けを軸に拡大を図りながら、2021年度にはフル稼働に持ち込みたい」考えだ。