台湾・儒鴻企業/インドネシア工場建設へ用地確保

2020年01月15日(Wed曜日) 午後1時10分

 台湾アパレル受託製造大手の儒鴻企業(エクラット)はこのほど、インドネシア企業との間で30年間にわたる土地使用権の契約を締結したと発表した。用地に工場を設け、2021年から段階的な生産開始を目指す。「経済日報」が伝えた。

 契約額は3450億インドネシアルピア(約27億円)で、敷地面積は24万3200平方メートルとなる。建屋建設や設備調達を含めた総投資額は1億7千万ドルに上る。

 工場は3期に分けて建設し、織布から衣類製品までの一貫生産体制を築く。生産ラインは計120本設けるという。衣類の生産能力は従来から約2割増える見通し。3年以内のフル稼働を目指す。

 儒鴻企業の洪鎮海董事長は、インドネシアでの工場設置について、現在主な生産拠点としているベトナムでの人材難と、今後想定される生産能力不足への対応の2点を挙げた。米中貿易摩擦の影響回避に向けて、多くの企業がベトナムに新たな生産拠点を求める中、現地では人手不足の問題が発生していることに懸念を示した。自社工場でも人員不足の問題が出ており、稼働率は80%程度にとどまっているという。

 ナイキをはじめとする主要顧客向けの機能性衣料の受注が伸びており、新たな生産拠点を設けることで、今後の受注の伸び代を確保する必要があると判断した。〔NNA〕

〈五輪効果で6月まで受注埋まる〉

 儒鴻企業は8日、受注が6月まで全て埋まったことを明らかにした。7月からの東京五輪・パラリンピックが受注を押し上げており、業界では儒鴻企業の今年の売り上げが好調に推移するとみている。「経済日報」などが伝えた。

 洪鎮海董事長はこれまでに、「今年の受注が伸びることに懸念はないが、生産能力が不足しないかどうかが心配だ」との考えを示していた。今年は特に衣類が伸び、3~5社の新規顧客を獲得するとみている。自社・委託先を含めて生産能力を拡充し、旺盛な需要に対応する考え。

 儒鴻企業が8日発表した2019年の連結売上高は、前年比2%増の281億台湾ドルだった。過去最高額を更新した。米ナイキをはじめとする主要顧客からの受注が伸びた。

 第4四半期(10~12月)の売り上げは前年同期比2・6%増の77億台湾ドル、12月単月は前年同月比7・6%増の27億台湾ドルだった。ともに過去最高額を更新した。12月の前月比は16・3%増えた。

 儒鴻企業は昨年末、インドネシアに織布から衣類製品までの一貫生産工場を建設すると発表。21年第2四半期(4~6月)から段階的に生産を開始する予定だったが、工場の基礎工事に時間がかかり、生産開始は第3四半期(7~9月)にずれ込む見通しという。

〔NNA〕