メーカー別 繊維ニュース

担当者に聞く ユニフォーム最前線(15)/モリリン 繊維資材グループ 統括部長 山田 敏博 氏/素材から提案、多様化に対応

2020年01月16日(Thu曜日) 午後3時32分

  ――2020年2月期のユニフォーム事業の見通しはいかがですか。

 ユニフォーム向けの生地・縫製品で10%の増収を見込んでおり、当初の計画を達成できる見通しです。業界全体が堅調だったことに加えて、新規先の開拓が進んだことが大きな要因です。特に東京支店で新規の客先が広がった上に、既存先のかさ上げも進んだことが貢献しました。この2年ほどで東京支店、名古屋支店、福山事務所で営業、非営業を含めて人員の増強を図ったことが奏功しました。

 さらに、ポリエステルとアクリレート繊維を独自に混綿する技術で吸湿発熱や消臭性に優れる中わた「コズミックスウォーム」といった新開発の商品も好調でした。その半面、人員増強を図ったことで若干のコストアップとなり利益は微増にとどまる見通しです。

  ――今後に向けた戦略や方針は。

 今まで通りのいわゆる商社としての機能だけでは難しい時代になっています。当社の強みである糸や生地といった素材からの提案にいっそう磨きをかけていくことが必要と考えています。当社でしかできない素材をきちんと打ち出していきます。それがコズミックスウォームであったり、9月からの供給を目指す5千色展開の原着ポリエステルであったりします。商品の多様化に柔軟に対応できる体制を構築し、勝ち残れるようにしないといけません。

  ――中国内販の状況を教えてください。

 ワーキングユニフォームの定着がまだ進んでおらず、大幅な伸びはありませんでした。そうした中でも黒字は確保しており、19年12月期は前年並みを見込んでいます。ただ、満足するには至っていませんので、ローカルスタッフの増強を図り代理店を増やすなどして販売ネットワークの拡大を進めていきます。

  ――ユニフォーム業界の現状と今後をどのように捉えていますか。

 ユニフォームはカジュアルスポーツの一つとして捉えられ始めています。特にワーキングユニフォームはスポーツやアウトドア系のファッション衣料との垣根がなくなりつつあると感じており、今は過渡期と言えます。当社としては、その新たに変化していく部分をいかに素早く察知して、企画に反映させ提案していくかがより重要になるでしょう。

 今年開催の東京五輪・パラリンピックの需要増については、全体的なかさ上げは感じましたが、はっきりとした実感が湧かないというのが正直なところです。また、サステイナビリティー(持続可能性)についても、その流れは来ていますが最終消費者の認知はまだまだ進んでいません。いかに分かりやすく打ち出していくかが必要になると考えます。