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旭化成 スパンボンド事業部/AKSTでのプレワーク急ぐ/精密機器・電子材料向け伸ばす

2020年02月21日(Fri曜日) 午後4時27分

 旭化成のスパンボンド事業部はタイのスパンポンド不織布製造・販売会社、旭化成スパンボンド〈タイ〉(AKST)を短中期の事業拡大を支える戦略拠点に位置付けている。AKSTでは増設が進行中で、顧客とのプレワークを強化し早期フル稼働を目指したい考え。また、「プレシゼ」に代表される高機能タイプで高付加価値用途狙いの開拓・販促に改めて力を入れる。

 同部は衛材向けのポリプロピレン(PP)を主力にポリエステル、ナイロンを展開しており、延岡工場に1万3千トン(年産)、守山に1万5千トン(同)、AKSTに3万5千トン(同)の生産設備を構えている。現在、AKSTを5万トン(同)に増強する設備投資を進めており、来年夏に新設備を稼働させる。

 主力の衛材向けPPの市場は踊り場的な状況を迎えており、今後について同社は少子化などの影響で先進国の需要は伸び悩むと見通している。   しかし、新興国の需要増によってグローバルなPP市場は年率6~7%で成長を続けるとの見方を示している。

 AKSTではこの間の顧客に対するプレワークを通じ好感触が得られており、「できれば即、フル操業させたいが、中国などでの状況を踏まえ、実需に見合った形で稼働率を上げていきたい」(三枚堂和彦スパンボンド事業部長)としている。

 AKSTではソフト感を大幅に引き上げた新原反の量産を計画しており、まだ改良・改善の余地が残されているものの、顧客からは「予想通りの高評価が得られた」と言う。

 旭化成は2019年度から21年度までの中期計画を進めている。AKSTにはもう1系列を導入する余地があるため、「次期中計中に再度の増設を提案できれば」との意欲を示している。

 ポリエステル、ナイロンでは同社原反の持ち味である薄さ、均一性が生かせる用途・アイテムへのアプローチを今後も推進。スパンボンドと極細繊維を複合した高機能タイプ「プレシゼ」などを打ち出し、電子材料や精密機器向けの販売を伸ばす。