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宇仁繊維/ブランド深掘り戦略が軌道に/モノ作り系の各種PJも進展

2020年03月19日(Thu曜日) 午後3時53分

 生地製造卸の宇仁繊維では各種プロジェクト(PJ)が進展している。3年前から取り組む「深掘り36ブランド推進委員会」と題したPJの成果が「ようやく数字に表れてきた」(宇仁龍一社長)ほか、ジャカードやデジタルプリントなどモノ作り系のPJも形になってきた。今後も各種PJを強力に推進する。

 ブランド深掘りPJは、国内大手アパレルへの販売数量を拡大しようという取り組み。国産生地を備蓄して多品種・小ロット・短納期で供給する同社の顧客は小規模アパレルが大半で、大手アパレルでは「部分使いが多かった」。各大手アパレルでの「メイン生地供給者」になることを目指して立ち上げたのが同PJだ。

 3年前の立ち上げ以来、あまり進んでいなかった取り組みだが、「アパレルが持つブランドの一つ一つに戦略を細分化」してブランドごとの個別提案に力を入れたところ、大手アパレルへの販売がここにきて急拡大した。

 モノ作り系のPJはこれまでに、ジャカード、デジタルプリント、機能加工生地、大ロットを前提にした価格訴求型の生地などで実施。とりわけ第1弾のPJだったジャカードはカットジャカードを中心に販売数量が伸びている。その他のPJも見本製作が進んでおり、春先から予定する各種展示会や個別提案で順次披露していく。

〈上半期1%の微減収 悪環境下で「健闘」〉

 宇仁繊維の今上半期(2019年9月~20年2月)単体決算は、売上高が前年同期比1%減の37億円となり、売上総利益も同様に1%減だった。輸出売上高は3%減。

 宇仁龍一社長によると、1月までは前年同期をクリアしていたが、新型コロナウイルスの影響が出始めた2月が落ち込んだ。同様の推移だった輸出も中国向けや欧州向けが停滞するなど2月に急減した。

 宇仁社長は、消費増税や米中貿易摩擦、国内衣料品消費不振、新型コロナなど事業環境が悪化する中での1%減について「健闘できた」と総括。その理由に、国内有名ブランドとの取引拡大を狙う「深掘り36ブランド推進委員会」と題したプロジェクトの進展やモノ作りの面で取り組むさまざまな社内プロジェクトの成果を挙げた。