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三井物産アイ・ファッション/3D見本製作を事業化/デジタル活用でメリット創出

2020年04月02日(Thu曜日) 午後1時6分

 三井物産アイ・ファッション(MIF)は、3次元(3D)のサンプルのデジタルデータ製作をアパレルから受注する「3Dモデリスタ事業」を開始した。3Dの専用ソフトを使いこなすパタンナーの技術力を駆使し、パターン作成から最終サンプルまでの間の工程をデジタル化する。コスト削減やリードタイムの短縮に加え、サンプルの廃棄をなくすサステイナブル(持続可能な)なモノ作りを実現するメリットを訴求する。

 MIFは2019年12月、3Dモデリスタ事業を専業とする子会社「デジタルクロージング」(本社はMIFと同じ)を、デザイン企画のSTARTOP(横浜市)、パターン作成のFACTEYES(同)と合同で設立した。

 3Dサンプルの製作には、世界のファッション製造の現場でトップレベルのシェアを握る韓国の専用ソフトウエア「CLOエンタープライズ」を使用する。同ソフトは、2次元CADパターンに縫合の情報を付加することで、アバターの着装シミュレーションによる完成イメージの確認を可能にする。

 サンプル製作の実務はパタンナー(モデリスタ)が担う。インターネットを活用してCLOのデータセンターにアクセスし、製作したデータをオンライン上のストレージ(補助記憶装置)に格納する。モデリスタがデータを他の場所に保存したり、個人の端末にダウンロードすることはできない仕組みで、情報漏えいを防止する。顧客や縫製工場はオンラインでデータを確認できる。

 着装シミュレーションでは、生地をスキャンしてデータに反映させることで、生地の風合いなどを表現することも可能。圧着具合の確認や、人体と衣服の接触の状態をメッシュ状で表示する機能も持つ。

 3Dサンプルを専業とする子会社を設立したのは、MIFが手掛けるOEM/ODMからは独立した事業であることを示すのが狙い。デジタルクロージングの御子柴良太社長は「一部の工程をデジタル化することで生まれる多くのメリットをアピールしたい」と話す。