台湾の生地メーカー・昊紡/ベトナム生産能力2.5倍に/水の完全循環で認証取得へ

2020年04月06日(Mon曜日) 午後1時22分

 台湾の機能性生地メーカー、昊紡は来月、ベトナム工場の月産能力を現行の2・5倍の約500万ヤードに拡大する。工場の環境対応が評価され、米国のメガスポーツブランドからの受注が好調だ。同工場は使用する水の完全循環を実現しており、間もなく第3者機関から関連認証を取得する。(台北で岩下祐一)

 同社は、90年代からスポーツ向け機能性生地に特化しており、「アディダス」や「ニューバランス」の重要サプライヤーの1社。これまでは台湾で染色加工のみ手掛けてきたが、2019年7月にベトナムで、織布・編み立て、染色加工、プリント一貫の合弁工場を稼働した。月産能力は現在、200万ヤードだが、5月に500万ヤードに拡大、最終的には800万ヤードにする計画を持つ。

 同社は近年、欧米の大口顧客のニーズに対応し、リサイクル素材使いなどサステイナブル(持続可能性)対応を強めている。その一環で、ベトナム工場は「クローズループのシステムを採用し、水の完全循環を実現した」(呂柏劭副総経理)。このシステムは、ドイツの認証機関、テュフ・ラインランドからまもなく認証を取得する予定。

 同社の19年売上高は、前年に比べ2割増えた。米中貿易摩擦を背景に、米国顧客へのベトナム品の販売が伸びた。欧州向けは横ばいだった。日本向けは「パンテキスタイルフェア大阪2019」に出展し、提案を始めたばかりだが、「日本の企業はサステ素材への関心が高く、手応えを感じている」(呂副総経理)と言う。

 今年は中国内販の開拓にも着手する。そのため、年初に上海に拠点を設けた。足元では新型コロナウイルスの感染拡大で先行きが不透明になっているが、スポーツ人口の拡大で成長する機能性素材市場に商機を見出している。