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オンワードホールディングス/今期も約700店舗閉店/自社ECの拡大急ぐ

2020年04月14日(Tue曜日) 午前11時0分

 オンワードホールディングスの保元道宣社長は13日、2021年2月期に約700店舗を閉店すると発表した。同社は前期も国内外で約700店舗を閉店しており、2年前と比較し「実店舗が約半減する」とした。前期は構造改革に伴う店舗集約を進めていたが、今期に入り新型コロナウイルスの影響で主力の百貨店販路が急速に悪化している。

 保元社長は「定量的に判断できす、これまでに経験をしたことのない影響」と話した。3月度は事業会社のオンワード樫山で前年同月比31%減で推移するなど厳しい商況になった。4月13日時点で約半数の店舗が臨時休業し、客数の下振れや売上高の予想が立てにくい状態になっている。人員削減をせず、成長分野への配置転換を進める。

 一方で、デジタル、カスタマイズ、ライフスタイルにおける強化方針を変えず、デジタル分野では自社ネット通販「オンワード・クローゼット」を拡大し、企画生産のデジタル化も進める。19年度の電子商取引(EC)売上高は333億円で前年比31%増と好調。EC化率は13・4%に高まっている。ECは早期に500億円の大台に乗せ、実店舗と並ぶ収益源の構築を急ぐ。

 カスタマイズ事業のオーダースーツ業態「カシヤマ・ザ・スマートテーラー」についても強化方針を変えず、今後も採寸店を増やす。日本国内で多店舗化を進め、中国、米国でも直販を強化する考え。中国・大連の自社工場も新型コロナから復旧し、現在は稼働している。

〈店舗苦戦もEC333億円〉

 オンワードホールディングスの2020年2月期連結決算は増収ながら大幅な減益となった。売上高2482億円(前年比3・2%増)、営業損失30億円(前年44億円の利益)、経常損失38億円(51億円の利益)、純損失521億円(49億円の利益)で、ネット通販、ライフスタイル関連事業は順調も、実店舗の販売が苦戦した(短信別掲)。

 オンワード樫山の売上高は1280億円(7・1%減)、営業利益は31億円(59・2%減)。紳士服が9・3%減、婦人服は6・3%の減収だった。子会社のオンワード商事は増収増益で、ギフトの大和も増収に貢献した。

 電子商取引(EC)売上高は333億円で30・6%の増収。EC化率は13・4%、自社サイト比率は85%となった。オンワードメンバーズ会員は313万人を達成した。

 グローバル事業構造改革の一環として希望退職の特別退職金35億円、減損損失277億円のほか、投資有価証券評価損15億円も計上した。一方、繰延税金資産を取り崩し、法人税等調整額135億円も計上した。今期業績予想は新型コロナの収束が見通せず、未定とした。