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素材開発最前線2020 紡績のイチ押し機能加工(2)/シキボウ/安心・安全・快適を追求

2020年04月15日(Wed曜日) 午後3時48分

 世界的にサステイナビリティー(持続可能性)やSDGs(持続可能な開発目標)への要請が高まる中、シキボウは「エコテクノ」ブランドによる多彩な素材・加工で安心・安全・快適を追求している。このほど燃焼時の二酸化炭素発生量を抑えるポリエステル短繊維「オフコナノ」を開発した。抗ウイルス加工「フルテクト」も問い合わせが急増している。

 エコテクノはオーガニックや生分解性、リサイクルなど原料の特性に焦点を当てた「グリーンエコ」、生産プロセスなどでの環境負荷を低減する「アースエコ」、機能性や耐久性などで環境負荷低減につなげる「ブルーエコ」の三つのカテゴリーで構成する環境配慮型商材のトータルブランド。

 その一つとして同社は国際綿花評議会が認証する「コットンUSA」の認定サプライヤーであることを生かし、環境負荷の少ない科学的農法で栽培される米綿使いの証であるコットンUSAを全面的に活用した素材開発・提案に取り組んでいる。

 コットンだけでなくポリエステルでの環境配慮にも重視。このほど東京理科大学発のベンチャー企業、アクティブ(千葉県野田市)と連携して開発したオフコナノは機能添加剤の働きで燃焼時の二酸化炭素発生量をレギュラーポリエステルと比べて約60%削減する。ベースとなるポリエステルも再生ポリエステルを採用しており、リサイクルに加えて最終処分時の環境負荷も低減できる。

 和装向け絹織物の裁断くずやBC反を開繊したシルク反毛を綿と混紡したリサイクルシルク・綿混紡糸・生地の開発にも取り組む。綿、ポリエステル、シルクと多彩な原料でサステイナビリティーとSDGsへの対応を進める。

 新型コロナウイルスの世界的流行を背景に抗ウイルス加工「フルテクト」への引き合いも急増している。このほど通常のコロナウイルスに対する抗ウイルス性も確認した。コロナウイルスの亜種である新型コロナウイルスにも同様の効果があることが期待できる。そのほか、繊維に付着したアレル物質の働きを低減する機能素材「アレルオフ」や消臭加工「スーパーアニエール」など清潔・衛生に焦点を当てた加工への注目が高まった。

 サステイナビリティーなどに加えて、今後は衛生や清潔に対する社会的要請が一段と強まる可能性がある。シキボウは多彩な原料や加工技術を駆使し、繊維製品を通じて安心・安全・快適への社会的要請に応えることを目指す。