タイ/衣料繊維工場の半数倒産も、団体が支援訴え

2020年04月23日(Thu曜日) 午後3時8分

 タイの衣料・繊維業の業界団体が加盟するタイ繊維業連盟(NFTTI)は、新型コロナウイルス感染症の影響によって、国内2700の工場の半数が倒産に追い込まれ、最大20万人が失業する恐れがあると訴えた。雇用を守るため、政府に対して、少なくとも3カ月分の賃金を補償するよう求めている。「ネーション」が15日伝えた。

 NFTTIのユッタナ会長は、感染防止を目的とした商業施設などの閉鎖が6月まで続いた場合、政府の直接的な支援がなければ、業界が被る損失は今年だけで1500億バーツ以上に達すると主張。商業施設などの閉鎖がさらに長引けば、損失額は1800億バーツに上ると見込んでいる。

 特に深刻なのはデパートなどで販売されているブランド衣料を生産している工場だ。最大市場である首都バンコクで大型商業施設や卸売店の休業が続いており、工場からの出荷が滞り、売り上げが大きく落ち込んでいる。一部の小売店がオンライン販売を行っているものの、実店舗の休業前に比べて売り上げは2割ほどにとどまっているという。

 一方、年間2千億バーツ規模の衣料・縫製品の輸出についても、既に海外からの注文キャンセルが相次いでおり、今年の輸出額は前年比で4~5割程度落ち込むと予測している。

 各工場は、当面の対策として、新型コロナ対策で需要が拡大している布製マスクや感染防止用の個人防護服(PPE)などの生産で稼働を続けている。しかし、2カ月以内にこれらの製品が供給過剰になると予測。マスクについては4月末までに生産を停止せざるを得ない状況という。

〔NNA〕