「未来創造」 創刊70周年記念特集

2020年04月27日(Mon曜日)

繊維専門メディアの使命を肝に

「繊維ニュース」のルーツである「繊研相場速報(夕刊)」は1950年4月27日に創刊されました。70周年の節目を新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言のさなかに迎えるとは、3カ月前には想像もできませんでした。

 この感染症による直接、間接の影響で被害を受けられた方々に謹んでお見舞いを申し上げますとともに、早期の快復、復興を心から祈念いたします。

 さて70年前の創刊当時、日本の繊維産業は戦災からの復興途上であり、綿やスフの紡織業が中心でした。朝鮮戦争による特需を踏み台に急回復し、一時は日本経済のけん引役になります。

 その後、合繊への参入、アパレル勃興、海外生産と輸入の拡大、非衣料分野の開拓など、さまざまなエポックを経て、今日に至っています。

 本紙も業界の変容を反映してきました。創刊当初は綿糸布などの取引価格を掲載した日刊の“相場新聞”でしたが、今日では川上から川下まで、衣料、非衣料分野を網羅する繊維業界の総合紙になりました。

 さて問題はこれからです。モノがインターネットにつながるIoTや人工知能(AI)などデジタル技術の急速な発達と普及が、これまで以上の速度で産業や社会を変えると言われています。

 このテクノロジー主導の社会発展に、今回の新型コロナ禍によるさまざまな影響が加わり、人々の価値観や世界秩序、経済構造、ビジネスモデルなどを含め、さらに大きく、複雑な変化が起きることは間違いありません。

 その中で繊維産業も大きく変わるでしょう。しかし、衣料、非衣料と用途は問わず、人間の生活を支え、豊かにする素材・製品産業という基本的な役割は変わらず、ますます重要になっていきます。

 この70年間、本紙は繊維産業に生きる皆さんと共に歩んできました。「業界の発展に役立つ情報を早く、深く発信する」という専門メディアの使命を改めて肝に銘じ、明るい未来の創造に寄与すべく、次の節目に向かって進んでいきます。

 今後とも、ご支援ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。