香港・エスプリ/アジア全店を閉鎖/欧州に注力へ

2020年05月15日(Fri曜日) 午前11時37分

 再建を進める香港のアパレル大手、思捷環球控股(エスプリ・ホールディングス)は、6月末までにアジアの全店舗56店を閉鎖する。新型コロナウイルスの感染拡大による販売減を受け、赤字基調からの脱却は困難と判断した。経営のスリム化により、コストと支出を最小限に抑えるのが狙い。今後は欧州事業や中国本土の合弁事業に経営資源を集中する。

 エスプリは中国本土を除く香港やマカオ、シンガポール、マレーシア、台湾などのアジアで56店(3月末時点)を展開している。店舗閉鎖に伴う費用は1億5千万~2億香港ドルと試算しており、2020年6月期通期決算に悪影響を及ぼす可能性があるとしている。

 本土同業の慕尚集団控股との合弁会社を通じて運営する本土の全56店舗も既に閉店したとしているが、事業は継続する意向だ。

 エスプリは再建が終了するまでの間、柯清輝(レイモンド・オー)会長とアンダース・クリスティアンセン最高経営責任者(CEO)に支払う報酬をゼロにすることも決めた。経営陣の給与も減額する。減額幅は管理職が35%、上級副総裁と副総裁がそれぞれ25%。非常勤役員は役員手当を20%減らす。

〈1~3月期は25%減収〉

 エスプリによると、同社の第3四半期に当たる20年1~3月期の売上高は23億香港ドル(前年同期比25%減)だった。新型コロナウイルスの感染拡大を受け実店舗の一時休業を余儀なくされたことが響いた。

 売上高の内訳は、小売事業が6億5400万香港ドル(41・6%減)、卸売事業8億8100万香港ドル(23・1%減)、電子商取引(EC)事業8億800万香港ドル(6・2%減)とそろって落ち込んだ。

 地域別の売り上げは、全体の9割超を占める欧州が22億香港ドル(22・2%減)、アジアが1億4千万香港ドル(52・2%減)だった。〔NNA〕