メーカー別 繊維ニュース

LIVING-BIZ vol.59(6)

2020年06月16日(Tue曜日) 午後1時25分

〈カケン/寝装・インテリアにも独自の強み/遮光性/遮熱性試験など〉

 寝装・インテリア用品の試験でも強みを発揮するカケンテストセンター(カケン)。特にカーテンなどの遮光性試験、遮熱性試験では、日本インテリアファブリックス協会(NIF)との取り組みで優位性を見せる。

 遮光により厳密な機能表示を求める消費者の要望に応え、NIFが2018年に遮光1級の表示を5段階に細分化した際は、NIF独自の評価方法の策定に協力した。

 遮光性は当初、NIFの基準で1~3級に分類され、1級が遮光率99・99%以上と最高。それでも人の視覚は鋭敏でかすかな光を捉え、メーカーやNIFに問い合わせが相次いだため、NIF基準を補完する形で1級を5段階に分類・表示し、商品を選びやすくした。

 暗室内でNIFが特許を持つ光源に生地をかざし、全体的な光の透過の見え方、光漏れの有無や多寡を目視で判定する。目が暗闇に慣れたか標準布でチェックした上、3人で行う。これにより目視でも再現性を確保した。同試験ができるのはカケンのみで、京都検査所が対応している。

 同検査所独自の評価試験では他に“超撥水性”の評価がある。JIS規格で最も高い5級の中のグレードの違いを、水をはじく角度で評価する。水滴の接触面が真円に近いほど撥水(はっすい)性は高い。イージーケアが求められる昨今、ソファの張り地やマットレスの表地など幅広い依頼がある。

 遮熱性試験では、カケンが特許を持つ「熱線遮蔽性の測定方法」が、NIFや日本洋傘振興協議会に採用され広く利用される。レフランプを用いた方法に加え、太陽光と似た波長分布の人工太陽照明灯を導入。より実状に即した試験ができる。

 これがベースとなり、昨年3月に「生地の遮熱性試験方法」としてJIS化が実現。公定法となったことで、試験依頼主が測定方法を選び実施するまでのタイムラグが解消されたという。京都検査所、東京事業所、大阪事業所に試験機を備え実施している。

 カケンでは今後も時代に合った評価試験方法を追求し、試験依頼者、消費者双方に資する考え。新型コロナウイルス感染症を背景に人々の生活様式は変わり、これに対応した新製品も出てくるとして、それらを試験面でサポートしていく。

〈フレスコ/4月はネット受注が増/今後は店頭での需要に期待〉

 ふとんの丸洗いを全国展開しているフレスコでは、4月、特にネット通販による受注が前年実績を超え、その後も順調な伸びを見せている。

 ふとん丸洗いの受注ルートは寝具店ルートをはじめ、クリーニング店やネット通販などさまざま。4月にネット通販で伸びたのは、新型コロナウイルス感染対策による在宅率が高まったことも一因として考えられるが、「消費者の清潔志向の高まりによって“ふとんを洗う”という潜在需要が今まで以上に高まってきているからではないか」とみている。

 同社は、布団を洗うということは、目に見えるシミや汚れを落とすだけではなく、健康問題につながる目に見えないほこりまで完全に除去する必要があると提唱してきた。そのために独自の「フレスコウオッシングシステム」を構築し、安心・安全の体制で消費者の要望に応えている。

 緊急事態宣言が解除されたことで、今後、需要は店頭にも向かうと思われ、今まで以上に寝具のメンテナンスを重視し、消費者に清潔性をアピールするチャンスだとしている。

〈ロマンス小杉/新型コロナで義援金を寄付〉

 ロマンス小杉は5月14日、新型コロナウイルス感染対策として日本赤十字社京都府支部に義援金を寄付した。

 同社は、復興支援の一助として2011年から毎年「がんばろう日本!」キャンペーンを展開。「ロマンス岩盤浴シリーズ」「日本製こたつ布団」など対象商品の販売収益の一部を、日本赤十字社を通じ災害復興支援金として寄付している。

 今期は19年6月から20年3月までキャンペーンを実施した。これまで東日本大震災や熊本地震などの復興に充てた義援金としていたが、今年は世界中で猛威を振るっている新型コロナ感染対策に役立ててもらえるようにした。

〈イケア・ジャパン/寝具など寄贈〉

 イケア・ジャパン(千葉県船橋市)は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている地域へ、イケア商品を寄贈しサポートしている。5月中旬の時点で、寝具やタオルなどアイテム数9152点、約1640万円相当になる。

 イケア トーキョーベイからは船橋市の保育園に対し、マットレス付きベッド15台、シーツや枕などの寝具、タオル、紙ナプキンを。イケア港北(横浜市)は、緊急時備蓄用として同店で保管していたN95マスク3千枚や寝具などを寄贈。イケア神戸は新型コロナ感染軽症者・無症状患者を受け入れている民間の宿泊施設に、寝具やタオル、椅子などを贈った。今後も店舗と地域の対話を通し、必要に応じて寄贈する。

 自宅で過ごす時間が増えた人たちに、デジタルショールームや会員制交流サイトのキャンペーンなども展開している。

〈フランスベッド/衛生寝具の売れ行き好調/家で快適に過ごす商品も〉

 フランスベッドの衛生特化型寝具ブランド「キュリエス・エージー」の売れ行きが好調だ。マットレスは昨年8月の発売から4月時点で1万5千枚を突破。年間販売目標額も4割超で推移。ベッドパッドなど寝装品の月間売上高は、昨年8月~今年1月の月平均を100とした場合、2~3月は187・5%と倍近い伸び率となった。

 東洋紡の「アグリーザ」を使用しており、繊維に含まれる銀イオンによって寝具自ら生地を除菌する。「マットレスは洗えないから手入れが大変」という悩みを軽減するほか、新型コロナウイルス感染拡大を背景にした衛生意識の高まりも販売を後押ししているとみられる。

 5月下旬に緊急事態宣言は全面解除となったが、家で過ごす時間を健康で快適にする商品が引き続き注目されている。同社では、いびき対策枕「スノーレスピロー」が好評。横向き寝に適した独特の形状で首・肩・腕への負担を和らげるクッションとしても使え、横になってのんびりテレビや動画などを観る際に快適だという。

 ストレスや不安から睡眠バランスを崩したり、よく眠れているか気になる人には、自分の睡眠を可視化し睡眠バランスを整える睡眠センサー「レストオン スリープトラッカー」、これと連動した照明「ノックス スリープライト」を訴求し、健康的な睡眠習慣作りをサポートする。

〈パラマウントベッド、SOMPO/生活の質向上へ業務提携/睡眠と介護のデータ連携で〉

 医療・介護用ベッド国内トップシェアのパラマウントベッドホールディングスと、保険事業を主体とするSOMPOホールディングスが業務提携した。睡眠と介護という両社のリアルデータを活用し、健康で豊かな生活を提供していく。

 当面はSOMPOグループで介護事業を行うSOMPOケアの介護データと、パラマウントベッドの睡眠計測センサー「眠りスキャン」(写真)を掛け合わせ、大量かつ良質なリアルデータを集約したプラットフォームの構築を目指す。

 眠りスキャンはベッドマットレスの下に設置して寝返りや呼吸、脈拍といった体動を検出し、介護・医療施設などの入居者の安眠、覚醒、起き上がり、離床などを端末にリアルタイムで表示するもの。昨年末時点で累計約3万8千台の販売実績がある。

 これをSOMPOケアの介護付きホーム約1万8千の全居室に導入。睡眠データと睡眠以外の介護データ(食事、投薬、アクティビティーなど)を網羅したデータベースを構築する。これにより介護・看護職員は、入居者一人一人に適した質の高いサービスを提供し、生活の質向上、介護施設の業務効率化による介護業界の労働環境の改善、生産性向上を図る。

 今後、産・官・学・民の連携を強め、配食サービス、寝具や介護用品などの製品開発、若年層の健康増進、プレシニアの認知症・生活習慣病予防、要介護者の介護度改善、社会保障費の抑制など、介護分野だけでなく高齢化社会全体の課題解決と経済活性化につなげる。

〈NECソリューションイノベータ/睡眠習慣改善を支援/企業向けウェブアプリ〉

 システムインテグレーション事業などを手掛けるNECソリューションイノベータ(東京都江東区)はこのほど、企業で働く従業員の睡眠習慣改善を支援するウェブアプリサービス「NECパーソナル睡眠コーチ」の提供を始めた。

 近年、ICTで睡眠をサポートする“スリープテック”が注目されるなど睡眠に対する社会的関心が高まっている。日本人の5人に1人が睡眠の悩みを抱えており、不眠症の人には日中の倦怠(けんたい)感、意欲・集中力・食欲低下などの不調が見られる。

 こうした中、同社は働く人の心身的健康をICTで支える取り組みの一つとして、睡眠分野で研究開発を進めてきた。その成果として誕生したのがパーソナル睡眠コーチだ。

 不眠のための認知行動療法の専門家である東京家政大学の岡島義准教授監修のもと開発。睡眠状況の記録や睡眠状況に応じたフィードバックを提示し、正しい睡眠につながる情報を提供する。2週間で完了するプログラムで、スマートフォンなど身近な端末を用いてサービスが利用できるため、睡眠習慣の改善に気軽に取り組める。

 年額利用料は16万円から。初期費用込みで10ID(10人)から利用できる。1IDの追加購入は年間4千円。サービス提供開始後3年間で30社への販売を目指す。

〈メルクロス/洗えるダウンケットに春夏モデル〉

 メルクロス(東京都中央区)は、自社ブランド「ジュリーアダムス」の20春夏新商品として、洗濯機で洗えるダウンケットの春夏モデルを発売した。

 ダウン、フェザー各50%の詰め物、丈夫なポリエステルを側生地に用いた軽量・薄手タイプ。洗濯機で洗っても傷みにくく乾きやすい。さらに、通常の羽毛ふとんより細かい“5×5マ 

 ス”のキルト仕様にすることで、洗濯中に詰め物が片寄りにくくしている。

 色はグレーとブルーの2色。シングルサイズ(参考価格3980円)のほか、ハーフサイズ(同2480円)、クオーターサイズ(同1480円)などをそろえ、リビングなどでの仮眠や外出時など多様なシーンに対応する。

 ジュリーアダムスは、仕事や家事などで忙しい女性に、健康で快適、便利な暮らしを応援する商品を、デザイン性にもこだわって提案し支持される。2018年夏の発売以来、ネットやテレビといった通販関連など着々と販路を広げ、順調に売り上げを拡大してきた。

 今回の春夏モデルは、タオルケットや毛布と併用することでオールシーズン使えることも訴求している。

〈西川/ドライ機能の新商品〉

 西川は20春夏、P&Gが展開する消臭剤「ファブリーズ」ライセンスの寝具シリーズから、ドライ機能を加えた新商品を発売した。公式オンラインショップや同社商品取り扱いのチェーンストア、ホームセンターなどで販売している。

 同シリーズは、ファブリーズ規定の消臭効果基準をクリアした素材使いが特徴。抗菌性も備え、寝具の気になる臭いや菌の増殖を抑えることで、洗濯、日陰干しなどの手入れの回数を減らす。家事の“時短”をテーマに訴求し好調な売れ行きだ。

 新商品は、ふとん3点セット(合繊掛けふとん、三つ折りマットレス、ポリエステル枕で1万9800円)、キルトケット(4千円)、敷パッド(3千円)、枕パッド(1200円)。汗や湿気を吸って素早く乾かし、洗濯後の乾燥時間も短縮する。

〈イノアックのマスク/少量やシート単品売りも〉

 ウレタンフォームなど高分子素材メーカーのイノアックコーポレーションは、新型コロナウイルスの影響で製造・販売を始めた国産ポリウレタン製マスク「ポリマーボディーの洗えるマスクα」で、少量の5枚入りセット、取り換えフィルターシート単体での販売を始めた。

 マスク本体でポリプロピレン製のフィルターシートを挟み込む3層構造が特徴。耐久性・伸縮性に優れ高いフィット感がある。通気性を妨げる膜を除去しているので、一般的なポリウレタン製マスクにない通気性の良さもあるという。

 既存の10枚入りセットを継続しながら、消費者からの要望に応え、新たに5枚入りセット(フィルターシート50枚付き、税込み1980円)、フィルターシート単品(100枚、同850円)を追加した。