中国の20年5月生産・消費・投資/回復基調が続く/繊維業は消費が急回復

2020年06月17日(Wed曜日) 午後1時19分

 【上海支局】中国国家統計局によると、2020年5月の社会消費品小売総額(小売売上高)と工業増加値(工業製品の付加価値)、20年1~4月の固定資産投資は、新型コロナウイルスの打撃からの回復が続いた。

 繊維関連は、社会消費品小売総額が急回復し、ほぼ前年並みに戻ったほか、工業増加値も伸びが加速した。固定資産投資は、輸出の先行き不透明感が強まっていることを背景に回復が遅れている。

〈2.8%減に下げ幅縮まる衣料品は前年並み/20年5月の社会消費品小売総額〉

 20年5月の社会消費品小売総額は3兆1973億元で、前年同月と比べた名目増減率は2・8%減だった。1~2月からの落ち込みが続いたが、下落幅は4月から4・7ポイント縮小し、正常化にさらに一歩近づいた。1~5日の労働節連休中に、官民を挙げて消費喚起に取り組んだことなどが功を奏した。

 うち衣料品(衣類・靴・帽子・ニット品)は1018億元で、0・6%減った。下げ幅は20年4月に比べ、17・9ポイント縮小。2カ月連続での大幅な縮小となり、ほぼ前年並みに戻った。

 20年1~5月の社会消費品小売総額は13兆8730億元で、前年同期に比べ13・5%減った。その中でネット通販小売額は4・5%増の4兆176億元。モノのネット通販小売額は3兆3739億元で、11・5%増えた。うち衣料品は6・8%減った。下げ幅は、5・3ポイント縮小した。

〈6.3%減に回復 繊維業の回復に遅れ/20年1~5月の固定資産投資〉

 20年1~5月の固定資産投資額(農家を除く)は19兆9194億元で、前年同期に比べ6・3%減った。1~2月から4期連続で前年同期を下回ったものの、下げ幅は1~4月に比べ4ポイント縮小した。不動産やインフラ投資が回復に貢献した。

 製造業の投資は、14・8%減った。輸出が振るわない中、各社は投資の拡大にいまだ慎重で、2桁%の落ち込みとなった。下げ幅は4ポイント縮小した。

 うち繊維業は26・2%減。下げ幅は6・3ポイント縮小したが、4期連続で主要産業の中で最大だった。

〈上昇幅がやや拡大 繊維1年強ぶりの上昇幅/20年5月の工業増加値〉

 20年5月の一定規模以上の工業企業の物価要因を除いた増加値は、前年同月に比べ4・4%増えた。2カ月連続の上昇となったが、上昇幅は4月から0・5ポイントの拡大にとどまった。需要が弱いことや、輸出が芳しくないことが背景にありそうだ。

 主な41産業のうち、30産業が前年同月を上回った。前年同月を超えた産業は、4月から2産業増えた。

 うち繊維業は、4・3%増。上昇幅は19年3月(9%)に次ぐ水準で、4月から2・3ポイント拡大した。新型コロナの感染拡大が続く海外向けのマスクや、防護服の生産が貢献している可能性が高い。

 生産販売率は97・8%で、前年同月から横ばい。4月に比べと2・2ポイント低い。

 輸出出荷額は、1・4%減の9666億元。4月の伸び(1・1%増)からマイナスに転じた。