コロナ禍の産地 7~9月を読む④

2020年07月09日(Thu曜日)

生地のネット通販に挑む 播州

 播州織工業組合が発表した2020年6月の生産数量は前年同月比51%減の96万8580平方㍍だった。統計を取り始めて以来初の100万平方㍍割れ。1~6月までの累計は前年同期比38・5%減の735万4566平方㍍だった。半年で千万平方㍍未達も異例のこと。7、8月は例年閑散期とあって、引き続き前年割れが予想される。

 原因は春夏商戦の最中、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で百貨店やアパレルが店舗の時短営業や閉鎖を強いられたことにある。売り場で商品が全く動かず、アパレルや生地商社・問屋の新たな発注が極端に抑制された。衣料品の需要低迷や立て続く暖冬という環境の悪さに、新型コロナ禍が追い打ちを掛けた。

 5、6月の取材で複数の産元幹部や染色加工場のトップが「本当のコロナショックはこれから」と話していたが、その予想は現実になりつつある。果たしていつまで減少が続くのか。「少なくとも年内」(織布企業)、「21春夏までは我慢するしかない」(産元)、「この先2年は大幅減少が続く」(染工場)など期間は異なるものの、減少が当面続くという点では一致する。

 希望となるのは、新たな売り方へのチャレンジが増えていることだ。特に法人をターゲットに生地のネット通販に乗り出す産元、染工場、織布企業は多い。こうした取り組みがどの程度、生産量減少にブレーキをかけられるか。底力が試されている。