明日へ これが我が社の生きる道 染色加工編(73)

2020年07月10日(Fri曜日)

顧客ニーズに幅広く対応  浜田染工

 浜田染工(京都府城陽市)はオートスクリーン捺染機3台、インクジェット捺染機(IJ)3台を持ち、天然繊維から化学繊維まで幅広い素材に対応する。創業時から顧客のニーズに柔軟に応えることを重視して体制を整備してきたが、近年は特にIJの体制を強化している。

 操業は1968年で、2009年の新社屋施工を機にインクジェット捺染機を導入した。その後の需要拡大に応じて台数を増やし、昨年も新たに1台を導入して3台体制とした。

 導入しているIJは全てコニカミノルタの「ナッセンジャー」で、現在は分散染料インクが70%、反応染料インクが30%となっている。以前は綿やレーヨンの仕事が多かったが、3、4年前からポリエステルが拡大してきた。現在はポリエステル用が主力となり、分散染料と反応染料の比率が逆転した。

 設備投資においては創業時から「なんでも対応できるようにする」(浜田智史社長)ことを重視して体制を整えてきた。顧客のニーズにきめ細かく応える。それにより関係が深まり、次の仕事につながっていくことを重視してきた。IJの増設もその一環で、オートスクリーン捺染機ではできない柄、小ロット・短納期対応などに生かしている。近年はぎりぎりのタイミングまで数量が読めないケースも多い中、型が不要のIJを生かす機会も多くなっている。

 今後はオートスクリーンとIJのそれぞれの特徴を生かしていく。例えばオートスクリーンはロットがまとまる仕事を増やす一方で、小ロットはIJにシフトし、全体の効率化を進めていくことなどを考えている。

 主力用途はレディースファッション向けで、百貨店アパレルにつながる仕事が多い。足元は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける中、今後はファッション用途の深耕とともに、新たな用途にも挑戦する。例えば寝装・寝具用途などで、IJを生かした小ロット対応も含めて新規用途の拡大に取り組む。

 現在は生地商社などからの受託加工が中心だが、消費者への生地販売にも取り組む。主力のプリント事業は、企画・デザインから生産まで一貫で対応している。このため、生地の柄・デザインは既に持っており、会員制交流サイト(SNS)を活用して一般消費者との接点を作っていく。

(毎週金曜日に掲載)